33歳 会社員 男性 ももりんさん 福井県敦賀市で本当にあった怖い話
この話は、私が実際に体験した、恐怖体験の実話です。
ある年の夏、私は友達と一緒に福井県を旅行していました。
お互い鉄道が好きで、福井の鉄道を乗り潰したり、写真を撮って楽しんでいました。
一通りやりたいことをし終えた私たちは、そろそろ今日のホテルに戻ろうと思っていました。
すると、友達が思い出したようにこういいました。
「そういえば、近くに北陸トンネルがあるから行ってみようか。たしか慰霊碑がトンネルのすぐ近くにあったはずだし」
今から40年以上前、全長10キロを超える北陸トンネル内で夜行列車が火災を起こし、トンネル内での事故だったため救助が困難を極め、多数の死傷者を出すという大惨事が起こりました。
かなり大きな事故だったものの、ずいぶんと昔の話なのでいまや知っている人も少なく、私たちもそういえばそんな事故があったんだっけ、とやっと思い出す程度でした。
心霊スポット巡りのつもりはなかったが
私たちは、最初は心霊スポットに行ってみようとかそういう気持ちではなく、純粋に慰霊碑で亡くなった方をお参りしようという気持ちで、花屋さんで少ないながら花を買い、慰霊碑がある場所の最寄り駅まで電車で向かうことにしました。
すでに時間は午後6時を過ぎていましたが、真夏だったのでまだ日の入りの時間まではかなりあり、日の明るいうちに慰霊碑までいけるはずでした。
しかし、乗り込んだ電車が途中で急停止してしまったのです。
「ただいま、緊急停止ボタンが押されましたため、安全確認を行っております」
車内ではなく、踏み切りか駅で誰かがボタンを押したようなのですが、結局誰がどういう理由で押したのかわからず、無線が飛び交い現場も混乱していたようで、結局原因が分からないまま40分ほど停車した後に電車は再出発しました。
今思えば、何か見えない力が働いていたのかもしれません。
到着時には日も暮れてしまい・・・
結局予定より大幅に遅い時間に慰霊碑に辿り着きました。
慰霊碑はトンネルの入り口のすぐ横にあり、まわりは森になっていて草木が生い茂っているところでした。
到着したことにはすっかり日も暮れてしまい、お参りに来たつもりがすっかり肝試しのような雰囲気になってしまいました。
「気持ち悪いから、早くお参りして帰ろう」
帰ろうとしたそのとき、急にトンネルの入り口から、風が通り抜けたような音がしたのです。
「スーッ、スーッ」と、かなりはっきりと聴こえました。
風などなかったのに
その日はまわりは無風で、その音がまるで人が呼吸をしているような音だったので気持ち悪くなり、急いで駅まで戻りました。
その後ホテルに行き、ホテルの人に「なんか顔色悪くみえますが、大丈夫ですか?」といわれたので、トンネルに行った話をすると
「日が暮れてから行っちゃだめですよ!これはうわさでしかないですけど、あの事故で1人、体のほんの一部しか見つからなかった人がいたそうなんです。結局身元もわからないまま、死者数としてもカウントされず、列車の運行再開で残りの部分の捜索が打ち切られたそうです。その人の心霊が、今も体を捜して欲しいといって日が暮れると近寄った人を呼ぶらしいんですよ。もういちど日の明るいうちにちゃんとお参りしたほうがいい」
次の日午前中に再度お参りを済ませ、それ以降は何もありませんでした。
夜行列車が廃止された現在も、夜になると心霊が助けを呼ぶそうです。
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>急にトンネルの入り口から、風が通り抜けたような音がしたのです。
列車が進入すると、トンネルの出口から風が出ますけど??
というか仕事でよく入るけどそんなもの見たことない
直接的なのよりこういうブロッケン現象的なモノの方が想像力が刺激されてスキです。
直接的な内容よりこういうブロッケン現象的な方が想像力を刺激されtスキです。
怖かった。供養でも慰霊日にはあまり近付かないほうが良いと思いました。
文章が分かりやすくて、読みやすかったです。お参りのつもりが、恐怖体験をすることになるとは…。肝試しのつもりじゃなくても事故跡に夕方行くのはやめた方がいいですね。
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