伊勢神トンネルへのドライブで起こった恐怖体験について

55歳 アルバイト 男性 シゲさん 愛知県豊田市で本当にあった怖い話

このお話は、自分がまだ若い時分、大学生だった時の実話です。

私の住んでいる県には心霊スポットはいくつかあるのですが、その中でも「伊勢神トンネル」というトンネルが特に有名です。

伊勢神トンネルにはいくつかの怖い話があり、そのトンネルを通ると、車のエンジンが止まってしまうとか、トンネル出口に白装束の女性が立っていたのを見たとか、様々な逸話がありました。私もこのような話を大学の友人やバイト先の友人から聞いたりしていました。

「ふーん、そんな話もあるのだな」

という感じで友人の話を聞いていたのでした。

バイト仲間と伊勢神トンネルへ

私は大学2年生から4年生まで、家庭教師のバイトの後に、深夜帯でファミリーレストランの厨房の仕事をしておりました。

深夜帯はお客様も少ない為、社員さんは途中で帰宅して、アルバイトのみでお店を回していました。

そんなある日、バイトのリーダー格の先輩が「今日はバイト終わったら、伊勢神トンネルに行こうぜ」と言いました。

週一くらいでバイト終わりから、そのリーダー格の先輩の車で、深夜ドライブに行くのが習慣になっていました。

バイトリーダーはやり手且つ、怖いもの知らずの人で、皆、その意見に従い、その日のドライブの行き先は「伊勢神トンネル」に決まりました。

私は、あまり幽霊などを信じておらず、その当時テレビで頻繁に放送していた心霊写真特集等も「どうせ、ピンボケしたりした写真なんだよなぁ」と思っていました。

こうして、バイトが終わった深夜25時過ぎから、伊勢神トンネルに向けて、リーダー格の先輩と私を含め、4人で伊勢神トンネルへと向かったのです。

初の伊勢神トンネル

伊勢神トンネルは山あいの中にあるトンネルです。

バイト先からは片道30㎞位ありました。車内ではバイト仲間と怖い話をしながら、向かっていました。

リーダー格の先輩が伊勢神トンネルについての様々な怖い話をしていました。自分は半信半疑でその話を聞いていました。

紅葉の綺麗な観光名所を過ぎて、街頭も無い山道を走っていきます。

当時はナビゲーションも無い時代ですが、リーダー格の先輩は何度か、伊勢神トンネルに行っているらしく、どんどん進んでいきました。

ヘアピンカーブの連続を過ぎると、側道に入りました。

しばらく走るとホントに真っ暗な場所に、その小さなトンネルは有りました。これが有名な伊勢神トンネルでした。先輩は躊躇もせず、トンネル内に入っていきました。

変な音と靄

先輩はトンネル内にエンジンを切って、車を停めました。ホントに真っ暗な小さなトンネルです。

4人いたから良いものの、1人で来るには恐ろしい不気味な感じがしました。トンネル内に車を停めて、数分間、皆で話をしていましたが、急に何かしら「キーン」という音が聞こえてきました。

「なんか変な音がしてるぞ」先輩が言いました。

確かに何かしら「キーン」という音がしています。そして前方にはうっすらと靄のようなものがかかっていました。

皆、少し怖くなって、「先輩、帰りましょう」と口々に言い始めました。

先輩は怖がってはいませんでしたが、「そろそろ帰るか」と言って車のエンジンをかけました。

逸話ではトンネル内では車のエンジンがかからないという話でしたが、エンジンはちゃんとかかりましたので一安心です。自分も心霊スポットや心霊写真は信じていませんが、さすがに怖くなったのを思い出します。

何せ変な音がして、うっすらと靄がかかり、不気味な雰囲気だったのですから。そして、車をUターンさせて、私達は無事に岐路についたのでした。

最後に

上記の話は実話であり、私が伊勢神トンネルに行ったのは、この時一回のみで、その後は行った事はありません。

今でもネット情報に伊勢神トンネルの怖い話は出てきます。今はどうなっているのでしょうか。自分は今でも心霊写真等を信じていませんが、この時に出会った出来事は結構な恐怖体験でした。

龍由樹

実話の怖い話・みんなの怖い話の管理人です。日本全国に伝わる恐怖体験を日々収集しています。過去に事故物件に住んだ経験や愛犬の幽霊に出会った体験など霊感はないのですが、様々な体験を通して霊界に興味を持った一人です。

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