真夜中の横浜の病院で恐怖の体験!心霊になった息子がお父さんに会いに

50歳 保険営業 男性 うどん職人さん 神奈川県横浜市で本当にあった心霊の怖い話

これは僕が学生の時の実話です。その頃僕は割と時給が良かった事もあって、神奈川県の横浜にある総合病院の夜間受付のバイトをしていたんです。

あの時の事は今思い出しても本当に怖くなります。夜中の病院でバイトを始めた時点で心霊に遭ってしまうという事は少しは覚悟していましたが、まさか自分の身に本当にこんな怖い話が起こるなんて・・・。

真夜中の病院、そこで起こった恐怖の出来事

基本的には本当に暇なバイトだったんです。大抵の日はこれといった問題もなく、ただただ病院入口にある事務所に座っていれば仕事は無事に終わると言う感じでした。でも、その日だけはちょっと違ったんです・・・。

ちょうど夜中の2時を過ぎた頃。いつものように事務所で本を読んでいた時、受付に一人の男の人が訪れてきました。

こんな時間に・・・。急患かな?

僕はふとそう思ったのですが、その男の人、見た感じはどこも具合は悪そうに見えません。

どうしました?

 父親に面会?こんな夜中に?

僕はその男の人に声をかけたのですが、その人、ただこちらを向いてそこに立ったまま何も言いません。

この時、僕は正直ちょっと怖いなと思ったんですけどね。その人、確かに僕の目の前にいるんですけれど、なんと言うか、存在感がまるで感じられなかったんです・・・。

あの、ここに父が入院していて・・・。面会に来たんです。

彼はやっと口を開きました。入院中のお父さんに面会に来たと言いますが、面会時間はとうに過ぎています。

僕はこの時間の面会は出来ませんと丁寧に断ったのですが、それでも彼はここから去ろうとしていません。

今日じゃないとダメなんです・・・。お願いですから面会させてくれませんか?

何度も何度も彼は僕にこう言ってきました。その表情はちょっと思いつめた感じもします。

なんだかこのまま帰すのも忍びなくなってきてしまいました。

本当は規則違反なんですが息子さんでもありますし、それに何か事情もありそうだったので僕はナースステーションに連絡を取り、今回だけと言う事で面会を許可しました。

まるで感じない気配。足音も聞こえない・・・

僕は息子さんに入館証に名前、住所、連絡先なんかを書いてもらい、その後、彼のお父さんが入院している病棟に案内をしたんです。

その病棟は受付からは少し離れた所にありました。本当は彼一人で病棟まで行ってもらいたかったんですが、一応時間外の訪問でもあるので何かあったら困ります。僕は彼が病院を出るまで付きそう事にしました。

彼を案内して僕たちは病院の廊下を歩いていました。

でもやっぱり変なんです。妙に彼の足音が聞こえないんですよね。

夜の病院は本当に静かで僕の歩く足音はパタパタと廊下に響くのに、彼の足音だけが全然聞こえません。途中、少し変だなと思い不意に僕は振り返ってみるのですが、でも確かに彼は僕のすぐ後ろを歩いて付いて来ています。

気のせいか・・・。まさか心霊なんて訳、ないよね・・・。

そう思って僕は彼を案内して、そして病室に付きました。夜勤のナースさんからはこの時間なので病室では静かにすること、決してお父さんを起こさないで下さいと念を押されました。彼はナースの話を頷きながら聞いています。

見た感じ、変な事をしそうには見えなかったのでまあ、大丈夫だろうと思っていました。

それよりもこんな時間に面会に来たんです。よほど何か事情があるのかもしれません。短い時間ですけれど、お父さんと会って少しでも彼の気持ちが落ち着けばと僕は思いました。

病室から消えた息子さん。自宅に電話すると・・・

彼を病室に通して僕はナースステーションで彼が出てくる事を待っていたんです。

5分、10分・・・そして30分くらい時間が過ぎました。

ナースさんともう十分でしょうと話をして僕はそろそろ退室を促そうと病室に行きました。

でも、病室に彼の姿はなかったんです。トイレも探しました。けれどやはり彼はどこにもいません。

まさか病室の窓から飛び降りたのか?と念の為窓から外を探しましたが、そこにも彼の姿はありません。

ちょっとこれはただ事ではなくなってきました。その時、僕はそもそも規則違反をした事を咎められると少し焦り始めていたんです。で、彼に事務所で書いてもらった入館証の自宅電話番号に連絡をしました。

するとすぐに家族の人が出て来ました。どうも入院をしている患者さんの奥さんのようです。

僕は今までの事を話すと電話口の向こうで奥さんはしばらく沈黙してしまっています。

なんだろう?やっぱり何か変だな・・・。

そう思って電話口の向こうから何か言葉が発せられるのを待っていると家族の人がこう言って来たんです。

息子は先月、事故で亡くなってますが・・・。

その時僕は全てを察しました。彼は入院中のお父さんにお別れを言うために心霊になってこの世に戻って来たんですね。

そしてお父さんの顔を見て満足したんだと思います。

死んでも会いたかった父。怖い話というより、すごく心が温まる話だなと思いますね。

龍由樹

実話の怖い話・みんなの怖い話の管理人です。日本全国に伝わる恐怖体験を日々収集しています。過去に事故物件に住んだ経験や愛犬の幽霊に出会った体験など霊感はないのですが、様々な体験を通して霊界に興味を持った一人です。

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