23歳 翻訳家 女性 Shihoさん 大分県別府市で本当にあった心霊の怖い話
これは私が中学生の頃に経験した、怖くも優しい心霊体験の実話です。
お婆ちゃんとの思い出
私は三姉妹の真ん中っ子で、父はサラリーマン、母は専業主婦。贅沢は出来ないけども不自由なく、幸せな家庭に育ちました。
私の母の母、つまり私のおばあちゃんは、母が小学校5年生の時に癌で亡くなっており、母はまだ幼かったにも関わらず、10歳年下の妹を一生懸命育てたそうです。
小学校の間は部活にも入らず、学校が終わると幼稚園に妹を迎えに行き、ご飯を作ってあげる毎日だったそうです。
そんな母と母の妹(私のおばさん)は今でもとても仲が良く、私たち三人娘も、よく母と一緒におばさんの家に遊びに行っていました。2人のいとこに会えることも私たちの楽しみでした。
不思議な犬の行動
おばさんの家は大阪の街中にある小さな3階建ての家で、2匹の犬を飼っていました。
毎回私はおばさんの家に行くたびに、不思議に思っていたことがあります。
2階から3階に上がる階段を、なぜか2匹の犬は絶対に上がってきません。
そのようにおばさんがしつけたのだと思っていたのですが、聞いた話によるとそうでもないらしいのです。
そしてもう一つ不思議だったことは、この2匹の犬が、ひたすら2階から3階に向かって吠えるんです。
おばさんは「いつものことだ」と言っていましたが、私はなぜ3階の壁に向かって犬が吠えるのか、不思議でたまりませんでした。
家で起こる不思議な出来事
この家では時々不思議なことが起きて、おばさんがやかんに火をつけたまま眠ってしまった日、おばさんは誰かに囁かれて起きたような気がしたそうです。
そこで水を飲みにキッチンに行ったところ、沸騰しているやかんを発見し、慌てて火を消したんだとか。年頃の私たち娘といとこは、それを怖い話だと盛り上がり、この家には心霊がいる、なんて盛り上がっていました。
そんなときおばさんの友達2人が遊びに来ました。2人はもともと霊感が強いとは聞いていました。
私たちは面白がり、おばさんの友達に会うことをとても楽しみにしてたのを今でも覚えています。
しかしそのおばさんの友達2人は来て早々、リビングに置いてあった亡くなったおばあちゃんの写真を見て、おばさんに「これ、もしかしてお母さん?」と尋ねます。
「そうよ。」とおばさんが答えると、その友達2人は顔を見合わせます。
そして、いつも犬が吠える3階の壁を指さして、こう言います。
「あの3階から、この女の人が2階をのぞき込むように見ているよ」と。
。。。偶然だとは思えませんでした。犬が何もないはずの壁に向かって吠える。
それを知らないはずのおばさんの友達が、犬が吠える場所を指さし、女の人が見ていると。そしてその女の人が、母の母、そしておばさんの母である、私のおばあちゃんであることを。
怖さは感じなかったが
不思議と恐怖感は湧きませんでした。むしろ、なんだかほっとしたというか、嬉しかったというか。
それから10数年たち、当時おばさんが飼っていた犬も亡くなってしまいました。
私はおばあちゃんの姿が見えたことは一度もありませんが、もしかしたらまだずっとあの3階から私たちを見守っているのかもしれません。
そのときの経緯は、こちらでご紹介しております。
>>愛犬の死で立ち直れなかった筆者の不思議な心霊体験<<
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