52歳 会社員 男性の幽体離脱体験
私が20歳の時に私自身が体験した不可思議な話です。
私はその頃、学生でアルバイトをしていました。朝が早いバイトで常に目覚まし時計で起きていました。
ある日、いつものように目覚まし時計をセットして布団に入りました。翌朝は、いつもと違って絶対に寝坊ができない仕事が入っていました。
その時はひどく緊張して布団に入りました。
そしてようやく眠りについて、いつにまにか夢の世界にいました。その時は夢の中だと思っていました。
気が付くと当たりは真っ暗闇です。
その人影は・・
ようく目をこらしてみるとある人影に気がつきました。
人影のその人はすごい紳士で、私はその人の後を追っかけないといけないという使命感を持っていました。その紳士の姿は、燕尾服をきて、シルクハットを被り、白い手袋をしていました。
その紳士が歩き始めると同時に私もその紳士の背中を追って歩き始めました。辺りは真っ暗闇で私の足元さえ見えません。どこにも光がないのです。見えるのはその紳士の後ろ姿だけです。
そのうちに、その紳士が早足になりました。私もその紳士の姿を見失わないように早足でついていきます。すると、一つのドアが見えてきました。ドアとノブしかありません。
壁がないのです。その紳士は躊躇なくそのドアを開けて中に入っていきました。私も同じようにそのドアを開けて入っていきました。
すると、またその紳士がいます。今度は早足からだんだん小走りになってきました。
そして間もなく、またドアが現れました。さっきと同じようにその紳士はドアをあけて入っていきます。
私も遅れまいと急いで入っていきました。
そんな同じようなことを何回も繰りかえしていました。もう回数がわからなくなるまでドアを開けて進みました。
ドアを開けて進んでみると
すると、そこで初めて今までになかった家具がひとつ置いてありました。
それは帽子掛けでした。その紳士は、自分が被っていたシルクハットをその帽子かけて、またドアを開けて入っていきました。
すると、そこには紳士はいませんでした。
消えてしまったのだと確信しました。その場所はただただ暗闇の空間があるだけです。
上を向いても下を見ても、周りを見渡しても何もありません。
するとある瞬間、私が空中に浮いていることに気が付きました。空中をぷかぷかと浮かんでいるのです。
上を向きました。しかし真っ暗でなにも見えません。
下を向きました。
驚いたことにそこには、布団に入って寝ている私自身がいました。私は自分のほうへ近づこうとしましたができませんでした。
何もできないまましばらくその状態が続いていると、頭の上の方から声が聞こえてきました。
その声は「もう、起きる時間だから、その準備をしなさい」というものでした。
目が覚めて悟ったこと
そして、はっと気が付き目が覚めました。思わず時計を見ました。
目覚まし時計をセットしている時間の5分前でした。
私は幽体離脱をしていたのだとその時悟りました。
そして私が夢の中だと思ってついて行った場所は、夢ではなく、幽体離脱をするための準備をしていたのだと思いました。
私が見た紳士は、たぶんその案内役だったに違いありません。
幽体離脱はこの1回だけでその後はなにも起こりませんでした。あまりに強く起きることを願ったのでなんらかの存在が私を助けてくれたのだと感じました。
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