特殊造形作家・万凛(まりん)さんの美しき恐怖の世界とは?

特殊造形作家・万凛(まりん)さんの美しき恐怖の世界とは?

読者のみなさんは特殊造形作家という職業をご存知でしょうか?

映画美術やお化け屋敷の幽霊の人形など、まるで本物の人体や、その一部を人形として制作するプロです。

例えば、ひと昔前まで、サスペンス映画などの怖い造形をCGなどによって描画することができませんでした。

そこで、専門の職人さんが人間の亡き骸や、屍の一部を人形として制作していたのです。

しかし、ニセモノと分かってしまってはいけません。そのため、非常に精密で神業的なテクニックで人形を作り上げていました。

そんな特殊造形作家の世界ですが、現在では、映像の世界の裏方としてだけでなく、その表現力の高さから人形自体を芸術作品として制作する芸術家が生まれてきました。作品に意味を持たし、見る人の心に訴えかける作品です。

特殊造形作家・万凛さん

大阪で活動をする万凛(まりん)さんも、そんな特殊造形作家の一人です。ホラー系の造形を得意としており、その表現力や女性ならではの繊細さで、今、注目を集める数少ない女性造形作家の一人です。

大阪は新世界で毎年開催される「なにわ妖隗祭」で、2017年。公開された『お歯黒溝の亡霊』も、万凛さんの作品の一つ。

遥か昔、東京の浅草に江戸から続く日本最大の遊郭がありました。その名は「吉原」。現在でも吉原は存在しますが、規模が違います。貧しさ故に売られた娘達がたくさん働いていました。

そんな吉原で、明治44年(1911)4月9日に大火災が発生。世に言う吉原炎上です。多くの尊い命が奪われる歴史的な大災害でした。映画にもなった悲劇ですね。

この作品は、そんな吉原炎上で亡くなった遊女の亡霊を描いた作品です。

遊郭を取り囲むどぶ川、通称お歯黒溝。
苦界の鳥籠で遊女達は化粧をし、歯を黒く染め、美しく着飾る。
口を濯いだ黒い水は怨念と共にどぶ川に吐き出され、やがて一つに集まり亡霊の姿となって汚泥から姿を現わす。お歯黒溝の亡霊は、遊女たちの怨み、怨念、悲しみなので、亡くなった一人ではなく複数形なのです。

枯れ葉に浮かぶ女性の妖怪。そこには、これほどまでに意味深いメッセージが含まれているのですね。

私、木戸には、遊郭に売られ、必死に生きた女性の美しさ、そして無念さ、悲しみが非常に繊細に描かれているような気がしてなりません。まさに、ホラーと言い切ってしまうにはもったいない芸術作品です。

ポストカードや物品販売も

今年の「なにわ妖隗祭」は2018年11月16日、17日、18日に開催予定(詳細情報)。もちろん、万凛さんも新作を公開予定です。現在は、Twitterで、製作中の作品の制作過程を見ることができます。すべての全貌が明らかになるのは、なにわ妖隗祭の当日を待ちましょう!

先の大阪の地震では、高校の校舎が無くなる時にもらった思い出の造形が壊れてしまったという万凛さん。もちろん、他には被害はなかったそうですが、地震にもめげずに現在、鋭意製作中。

新作が待ち遠しいですね。

また、作品の展示と併せてグッズやポストカードなどの物品販売も予定されています。

ご自宅で作品を楽しみたい方は絶対に手に入れたい一品です。

現在は、大阪で活動を続けていますが、特殊造形の世界を広げるため東京、そして世界を目指し、日々奮闘されています。

これからも注目の作家さんです。ぜひ、公式Twitterアカウントをフォローして差し上げてください。

万凛(まりん)さん
特殊造形作家。妖怪、幽霊、クリーチャーなどホラー系の作品が主。作品のコメントなどお寄せ下さい。 オリジナル彫刻ツールを販売予定! なにわ妖隗祭ではスポンサー募集しております。
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