37歳 派遣社員 男性 音楽好きのヨッシーさん 高知県高知市で本当にあった怖い話
もうずいぶん昔の話になりますが、僕が高知県で体験した、いまだに忘れられない怖い話をさせてください。
その辺りは昔からそんな噂がありました。
心霊を見た人がいたり、不思議な体験をしたという話があり、心霊スポットとしても有名になっていました。
しかし、若かりし日の僕はそんな噂をあまり信じてはおらず、その日も目の前にいる女性とどうやって一夜を共にするか、そんなことばかり考えていました。
海までのドライブ
なんとか夜のデートまで漕ぎつけた僕は、海まで行こうと提案しました。
車通りもあり、海沿いの道は暗がりではあるもののそこまでの恐怖は感じません。
普段何度も通ったことのある道路なので、安心して車を走らせていました。
そして、いいムードになり、意を決してホテルに行こうと誘うと彼女は控えめに頷いてくれたので近くにあったラブホテルに向かったのです。
幸せな時間から一転…。
ラブホテルに入り、コンビニで買ってきた缶ビールで乾杯をした後、すでにいい感じになっていた2人はお互いを求め合いました。
とても幸せな時間を過ごしたのですが、その後不思議な体験をすることになります。
抱き合った後、テレビをぼんやり見ていた、僕の横で彼女が悲鳴をあげました。
驚いて、吸っていたタバコを落としそうになったほどです。
取り乱す彼女を落ち着かせて話を聞いてみると、布団の中で手を繋いでいたというのです。
しかし、そんなワケはありませんでした。
なぜなら、僕の左手にはタバコがあり、右手は頭の後ろで腕枕にしていたからです。
彼女が言うには、手を繋いでうとうとと僕の方を見ると、両手が見えたので慌てて布団から飛び出したということでした。
彼女は帰ろうと言い出しましたが、僕がお酒を飲んでいた為、車を出すことが出来ないことや、夢を見てたんじゃないかと話をしてなんとか説得出来ました。
終わらない怖い体験
そんな不思議な話ではありましたが、僕は直接体験していない為、さほど相手にはしておらず、眠ることにしました。
どれくらい眠ったでしょうか、物音で目が覚めました。
浴室からシャワーの音が聞こえるのです。
あんなに怖がっていたのにこんな時間にシャワーに一人で入れるなら大丈夫だな。と思い、ふとそれを口に出しました。
「もう怖くないのかー。」
すると隣から、「うーん。」と寝言が返って来ました。
眠気が一気に吹き飛びました。
恐る恐る浴室の方を見るといつの間にかシャワーの音は止んでいました。
恐怖が止まらなくなった僕は彼女を起こし、浴室に行ってみました。
間違いなくシャワーの音を聞いた僕は不思議で仕方ありませんでした。
浴室には一滴の水も落ちてなかったのです。
慌てて、料金を支払い外に出ました。
もうお酒も抜けているはずです。
車に乗り込み走り出すと、ラブホテルの裏側にずらっと並ぶお墓がありました。
それ以降その辺りのラブホテルには行っていません。何年か後につぶれたという噂も耳にしました。
あれが夢じゃなければ、そりゃつぶれますよね。
これは、僕が実際に体験した実話の怖い話です。