48歳 教員 女性 ササクラさん 栃木県足利市で本当にあった心霊の怖い話
これは私が高校生の時にあった実話です。実際にその場に居合わせました。
この高校で生徒が自殺?
高校2年の夏のある日、国語の先生がある話をしてくれました。
今と違って昔は、学校にエアコンなどありませんでしたから、窓を全部解放し、風だけで何とか暑さをしのいでいた状態で、うだるような暑さに集中力も切れ、もう勉強どころではない状態でした。
もうそうなったら、気持ちから涼しくなる方法を取るしかありません。夏の定番、怖い話でヒヤッとしなくては。
好奇心旺盛な女子高生です。一体、どんな話が聞けるのだろうと、先生に興味津々です。
好奇な目を一身に集めた先生は、真顔でいきなりこんなことを言いました。
「この学校で自殺した生徒がいるの知ってる?」
初めて聞くショッキングな話に、驚きざわめく私たち。
その昔、ある生徒と先生は恋に落ちました。しかし先生は妻子持ちで、どちらかと言うと生徒の方が熱烈にその先生のことを好きになったようです。
思い詰めた彼女は、ある冬の夜、当時はまだ学校にあった宿直室で首を吊って亡くなったそうです。その宿直室はまだ校内にありますが、もう封鎖されています。
という話を聞いている時、突然、廊下側の女の子たちが数人きゃーと叫びました。
人が…消えた!
どうしたのかと騒然となっていると
そのうちの1人がそんなことを言うのです。
「さっきまで廊下にいた女の子が突然消えたんだよ!」
廊下側の窓はすりガラスです。ガラス窓は柱と柱の間に2枚ずつ4箇所に設置されているので全部で8枚です。
暑いので開けて片方だけにガラスを寄せていました。
先生が話をしている間、廊下側の子たちは先生のほうに顔を向けつつも、廊下のほうに人が通っている姿が視界に入っていたそうです。
さっきまで廊下を移動していたのに…
1つ目の窓のところを通り、すりガラスを抜け、開いている方に姿が見えました。
身長150センチ位、おかっぱで黒いセーラー服の女の子がすーっと廊下を歩いていたそうです。歩く、というよりは滑ってくる感じ。
2つ目の窓のところも、同じように通って見えている。
ところが、3つ目のすりガラスを通って、開いているところに現れるかと思った女の子は、忽然と消えたそうです。
すっ、と。
視界に入っていた友達たちは一斉にびっくりして、ぎゃー‼︎となったわけです。
何があったの?どうしたの?と口々に騒いでいましたが、皆の話を検証してみると、おかしなことに気づきました。
あの子、真っ黒いセーラー服着てたよね…。
私たちの夏服は、白いセーラー服です。
もし、在校生がいたずらで、廊下で突然しゃがんだりして消えたとしても、白いセーラー服の子のはずです。
さっき先生が話していた女の子って、確か冬に自殺したんじゃなかった⁈
ゾワッと鳥肌が立ちました。
亡くなった女の子かも
もしかしたら、宿直室で亡くなった女の子の霊が自分の話をされていると気づいて教室の近くまで来たんじゃないか。
先生も私たちも、いたずらに噂をしてしまい、彼女を怒らせてしまったのかもしれない、と青くなり、反省しました。
事の真相は結局分からずじまいでしたが、集団で体験した不思議な出来事でした。
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