無理心中が起こったガードレールで父が言った怖い話

28歳 鉄鋼関係の受発注業務 女性 ていんさん 長野県飯田市で本当にあった怖い話

これは私が高校生の頃に起こった実話の怖い話です。

心霊スポット天龍村

それは、夏休みに家族で天龍村に住んでいるおばあさんの家に行く道中の事でした。

天龍村は長野県の中でも、かなり南信の外れの山中にあります。

いくつもの山を通る間には、古びた薄暗いトンネルが続いたり、すぐ下は崖というような標高の高い湖岸道路があったりするのと、車通りも少ないので夜は見づらかったり、運転する方も気を引き締めながらゆっくり進んでいく必要があります。

また、少し小道に入ると道路の整備が長い間されておらず、カーブミラーが苔生して見えなくなっていたり、道路の真ん中に木が倒れていたりして、通る際に自分でどけなければなりません。

ただでさえ誰もいなくて薄暗い山の中で車から降りるのは、なんだか不安なものがありました。

この不安というのは、運転が難しいということもありますが、天龍村は心霊スポットで有名だったからです。

本当に事故が多く、そのほとんどが死亡事故です。そうは聞いていましたが、今まで一度も幽霊を見るなどといった心霊体験をした事がなかったので、半信半疑でした。

しかし、その湖岸道路で起こったとある事故がきっかけで、私達家族は初めて心霊というものがいるのではないか、と意識しました。

濡れたトンネルとブルーシート

いつものように昼頃に家を出て、父の運転で家族4人でおばあさんの家に向かっていました。

トンネルを通っていると、昼間だというのに、やけに暗く感じました。

もともと照明が少なく暗っぽいトンネルだったのですが、まるで夜のように暗いのです。

壁をよく見ると、水で湿っており、濡れていて暗く見えるのだという事がわかりました。

ここ数日は晴れており、雨が降り込む事はあり得ないし、不思議な気持ちと少し不安を覚えました。そして、湖岸道路を通っている時です。

1番カーブの大きな地点のガードレール一体にブルーシートがかけられているのを目撃しました。

土砂崩れかと思いましたが、やはり雨でもないのになぜ?という気持ちばかりでした。

不思議に思いながらもなんとかおばあさんの家に辿り着きました。

そして、そこで初めて数日前にそのカーブで、ガードレールを突き破って川に転落する死亡事故が起きていた事を知ったのです。

突き進む車

おばあさんも聞いた話だった為、詳細はよく知らないようでした。

ただ、1つ気になったのは、ブレーキ痕が見当たらなかったという点でした。

私は直感で、ブレーキが効かなかったのではないような気がしました。

その後に新聞で読んで知ったのですが、亡くなったのは母子家庭の母と幼稚園の娘と息子1人ずつで、無理心中だったようです。故意だったと思うと怖い話です。

ガードレールの曲がり具合からも、カーブを曲がり切れなかったのではなく、カーブに向かって直進していた事がわかったそうです。

ガードレールを突き破るくらいのパワーはどのくらいなのでしょう。

きっと、とても固い決意でアクセルを緩めなかったのでしょう。

怖い話を聞いてしまってから翌々日の帰り道。家族全員気を引き締めながらそのカーブを通ると、花束がいくつか置かれていました。早く通り過ぎたかったのですが、父がお祈りしていこうと言い出したのです。

今思っても信じられないくらいですが、車から降りて手を合わせる事になりました。

足が震えながらもカーブの前に立ち、全員で手を合わせました。道路にできたタイヤの跡を見ると、あの事故の怖い話を思い出し、体がふらつきました。正直、いつも他人の事には一切干渉しない父が、ここで祈ると言った時は驚きました。

何か、感じるものがあったのでしょうか。正直、その時の父の表情がとても虚ろで、誰?と思いました。もしかして、そこにまだ親子の魂が残っていて、お祈りしてほしいと願っていたのかもしれません。

親子からのメッセージ

カーブを通る前に水を連想させたのは、何かのメッセージだったのではないかと今になって思います。家に帰ってからの父はいつも通り、変なオヤジギャグを連発し、大好きな日本酒を味わっていました。

不思議な話ですが、私達一家が体験した実話です。

私も霊がいる場所では、なんとなく腕が痛くなる感覚があるので、必ずお祈りをするように心がけていますね。
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恐怖体験の怖きゃん倶楽部
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by 3S on 恐怖体験の怖きゃん倶楽部

霊的な意味での恐怖心はあまり感じませんでした。湖に躊躇わずにアクセルを踏込む程の辛い人生とは何だったのかが気になりましたね。