34歳 会社員 女性 makotoさん 青森県むつ市で本当にあった怖い話
よく霊感は遺伝すると言われています。そんな事は全く信じていないかった私ですが、20歳前後を境におかしな体験が続き、父がどうやらかなり霊感が高かったようで、物理的に全く説明がつかない体験をたくさん経験してきました。その中の一つを今回ご紹介します。
青森はなぜか心霊スポットが多い
これは私が中学時代に社会の先生から聞いた恐怖体験です。実話なので真似しないように、と前置きをして教えてくれました。
私の地元、青森県はなぜか心霊スポットが多いです。
八甲田山の雪中行軍を始め、廃墟となったホテルや家、殺人事件があった無人駅や病院など多数存在します。
車でそういう場所を通りかかったことは何度もありますが、確かに“いる”というか車から降りたくない、近付きたくないという感覚を覚えます。
今回お話しするのは日本の中でも有名な霊山として名高い恐山の話です。
心霊スポットというよりは観光地という印象が強い場所ですが、しっかり霊はいます。
死者と話せるイタコさんがいる為、全国各地から訪れる方がいます。
参考までに私が初めて恐山を訪れた話を先に紹介させて頂きます。
恐山に行くことになった
私が恐山を訪れたのは20代前半でした。帰省中で日数も限られているのに、いきなり母が恐山に行きたがったんです。恐山は私の家から車で急いでも4時間半、思い付きで行くような場所ではありません。
(呼ばれたのかな?)
とやや不安にもなりましたが、張り切る母を止められず朝早くから父の運転で恐山に向かいました。
恐山には観光できる場所(イタコさんがいる場所)があり、ある程度そこは整っているのですが、そこに向かうまで山道を登らなければいけません。その道が異様に暗く不気味なのです。至る所に小さな祠があり、はっきり見えてしまう父ほど霊感が強くない私でも、見えてしまうくらい霊がたくさんいました。
「お父さん、気持ち悪い」
「いいからお前は目を閉じて、寝てろ」
悪意を感じる霊も多く、私はそういうものからの影響を受けやすいので、山道ではいつも身に付けている数珠を握りながら、ひたすら目を閉じていました。
やっと登りきるとさっきまでの光景が嘘のように明るく開けた場所に着きました。
そもそも恐山なんか来たくなかった私は、母の動向の方が心配で、監視をしながら、観光しているふりをしていました。
もちろんそこにも霊はいます。でも、なんと言えばいいのでしょうか?霊が休憩所のような感じでまったりした空気間で、悪意のあるものも感じなかったので、とりあえずは一安心しました。恐山とはまぁ、そういう場所です。
心霊スポットとして向かったが
ここからは社会の先生の話です。先生は大学時代、同級生と恐山を訪れたそうです。
その友人の中に鉱物収集の友人がいたようなんです。6人でワンボックスカーを借りて、恐山へ向かいました。観光地と心霊スポットの中間に位置する恐山。何か起こるかも、と期待に胸を膨らませて向かったそうです。
しかし実際に行けばわかりますが、恐山はそれほど楽しい場所ではありません。特に血気盛んな若者にとっては。
実際先生たちも現地についてややがっかりしたようです。小川や鍾乳洞がある広めの公演をイメージしてください。一応場所それぞれに「賽の河原」のようにネーミングがついていますが、
だから何?ただの河原じゃん?
と拍子抜けしたそうです。
非現実的なことを期待していた先生たちはとりあえず人通り見終わり、帰ることにしたのです。
トラブルは帰りの際に起きました。友人の一人が車に乗らなかったのです。
先生たちは口々に乗車を急かしましたが、その人は一向に乗ろうとしませんでした。頑なに乗ろうとしない友人に対し、イライラし始
めた友人たちは次第に語気を強めたそうです。しかし、その友人がこう返したそうです。
「もう満杯だよ。乗れない。」
その時の車は6人乗りのワンボックスカーで人数ちょうどの車でした。訳が分からなかった先生たちは力づくで彼を車に押し込み、恐山を後にしました。
持って帰ってはいけないもの
その数日後でした。一緒に居たメンバーが大学を休み始めて、とうとう入院してしまったそうです。
一般には公開されていませんが青森にはイタコさん以外にも民間の霊媒師さんがいます。恐山に行って起きたことなので、関係あるのではと相談に行ったそうです。そこで
「女の人を連れてきたね。持ってきたものを返しなさい。」
とアドバイスを受け、全く意味が分からなかった先生たちはその話を入院中の友人に伝えました。入院していたのは、あの鉱物収集が趣味の友人でした。大変珍しい鉱物があったので思わず持ってきてしまったそうです。
「石は持ち帰らないで下さい」
恐山にはそういう看板がしっかりあるのですが、半信半疑で持ってきてしまったそうです。先生たちはその石を預かり、恐山に返しに行きました。すると友人はみるみる回復し、退院できたそうです。
恐山には多数の石があり、
「待っているね」
「先に行きます」
というような話のネタに使えそうな石もたくさんありますが、決して持ち帰ってはいけません。
あの石にはそれぞれ霊が憑いています。安心できる場所を奪われ、霊の怒りに触れると何が起こるか保証出来ません。
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