29歳 美容部員 女性 bergamotさん 千葉県君津市で本当にあった怖い話
これは、私が中学3年生の夏に体験した今でも忘れられない実話です。
霊感など全くなく、怖い話にも無縁だった私があんな恐ろしい体験をするなんて考えてもいませんでした。
夜遅くまで塾に通っていた高校時代
当時の私は高校受験に向けて、学校が終わってから22時頃まで塾に通っていました。
その塾は自宅から離れていたので、普段は母に車で送り迎えをしてもらっていたのですが、その日は母の都合が悪く、仕方なく自転車で塾に行きました。
塾が終わった22時過ぎ、いくら日の長い夏でも辺りは真っ暗です。
家の方向が一緒の人が居なかったので、私は一人で帰らなければなりません。
暗い、怖い。
少しでも早く帰りたくて近道をしようと、普段車では通ることのできない小さなトンネルを通って帰ることにしました。
薄暗いトンネルに入ると、ぽつんと置かれた段ボールが目に入りました。
子猫が入った段ボール
怖いはずなのに、中身を確かめたい衝動に駆られ、中を覗いてみると生後まもない赤ちゃん猫が入っていたのです。
このままでは死んでしまうと思ったので、とりあえず家に連れて帰ろうと、自転車のカゴに乗せて帰宅しました。
家で飼えるよう母に必死に頼み込み、我が家の家族として迎えることができました。
よちよち歩きだった猫は順調に成長して、階段の上り下りができるようになりました。
そんな猫を一目見たいと、ある日学校の友達が家に遊びに来たのです。
猫はすっかり階段が気に入ったようで、一生懸命上り下りをしている姿が気に入った友達が、携帯でその様子を撮影することにしました。
子猫の動画を撮ると
可愛いとはしゃぎながら、撮った動画を一緒に見ると、猫の横に白いモノが映っていたのです。
何これ?と私も友達も不思議に思いながらしばらく見ていると、階段を上る猫にぴったりと寄り添った白い影がはっきりと見えました。
そして、猫が階段を上りきってこちらを振り返った瞬間、白い影もくるっと回転してこちらを見たのです。
それは、生気のない女の顔でした。
きゃーーーーーーーーと友達は携帯を放り出し、私たちは恐怖で動けなくなり、しばらく抱き合って震えていました。
しばらくして助けを呼ぼうと、這いつくばって携帯を拾い、友達数人に電話を掛けたのですが、電話に出ないどころか呼び出し音も鳴らないのです。
パニックになりながら、最後の一人に電話を掛けた瞬間、プルルル‥プルルルルルルルルル!!!と異常な音量の呼び出し音が鳴り、またしても携帯を投げ出し震えながら親の帰りを待ちました。
翌日、電話を掛けた人全員に確認したところ、なぜか誰の携帯にも友達からの着信履歴は残っていませんでした。
自分にも不幸な出来事が
それから数日経ったある日、私は階段の一番上から落ちて足を骨折しました。
私自身その時の記憶が全くなく、駆けつけた母は白目を剥いて動かない私を見てとても慌てたそうです。
あの女の心霊が何だったのか、今考えても恐ろしくて鳥肌が止まりません。
猫は現在も元気に暮らしていますが、ふいにこちらを振り返るとき、あの女の顔を思い出す時があります。
当時の家は売りに出し、今は違う家族が住んでいるのですが、女はあの階段に居るのでしょうか‥それとも、まだ猫に寄り添っているのでしょうか‥
これが、今も忘れることができない私が体験した怖い話です。
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