23歳 会社員 女性の恐怖体験
これは霊感がとても強い私の母が体験した恐怖体験(実話)です。
私の母の体験談は非常に怖いもので、凍りつくようなことなのですが、お話させていただきたいと思います。
お通夜の準備で
約20年前の当時、私の母は北海道札幌市に住んでおりましたが、親戚が亡くなったとのことで地元に帰り、お通夜の準備をしていたそうです。
冬でしたが母の実家のある地域は、冬でもほとんど雪の積もらない地域でした。
そしてとても小さな町なので、親戚達が近所に住んでおり、お通夜の会場ともなる親戚宅から母の実家も、歩いて3分くらいの距離でした。
その日は母のいとこなども各地から集まってきていて、かなりの人数がいたそうです。
それぞれが準備をし、ろうそくが足りなくなったとのことで、いとこら2人が近くの商店に買い出しにいきました。
母も、札幌の知り合いに電話をしようと、一度自宅に1人で戻ったそうです。
日が暮れてからの出来事
電話をし終えて戻ろうとすると、あたりはすでに真っ暗になっていました。
親戚宅に帰るとき、いつもの通り慣れた道でも寒いのと暗いのとで、その日はなんだかざわざわした変な胸騒ぎを感じたそうです。親戚宅はかなり大きく、平屋で、道路沿いの2メートルを超える塀のあたりには柳の木があり、胸騒ぎを一層引き立てました。
もう家も目の前だ。塀の模様の隙間から見える家の中の灯りが、母の不安な気持ちをぬぐいました。
塀を曲がれば玄関、というところで、
じゃりじゃりっ
と、小石を踏む足音が聞こえました。
母は足を止め、誰かいるのかと思い声をかけたそうです。
「ねえ!そこにいるのだれー!一緒に中に入ろう!」
ですが、返事はありません。
そのときまた、
じゃり…じゃり…
と、小石を踏む音がきこえ、ふと見ると、塀よりも少し高いくらいの男の人の頭がみえました。母は、こんなに背の高い男の人、親戚の中にいたかな、と不思議に思ったそうです。
電灯がなく暗い小道だったため、そこにあるシルエットだけでは誰だかわからなかったのと、このざわざわした感じも気持ち悪くて、まぁ誰か知ってる人なら誰でもいいやと思った母は、じゃりじゃりと音がまだきこえていたため急いで、
「怖いから中に一緒に入ろう!」
と言いながら塀を曲がりました。
ですがそこには誰もいません。直前まで聞こえていたじゃり石の音も聞こえなくなっていました。
母はそこで気がつきました。
コンクリートのはずが・・・
そういえばこの家の玄関先はじゃり石など敷いていない、ふつうのコンクリートだったことに。
母は恐怖で体が震えて一瞬足がすくみましたが、ここでまた先ほどの怪しい影に出くわしたら…と考えると怖くて、走って中に入ったそうです。
中に入ればすぐにおばさんが、
「あんた!1人でどこ行ってたの!」
と怒り口調で話しかけてきては、私の身に何もなかったかどうかを心配し、そしてすぐに塩を持ってきました。
「通夜の時はね、1人で行動したら危ないから、次もしどこかに行くなら誰か1人でも連れていきなさい。そうでないと、連れていかれるよ」
そう言いながら塩を撒き始めました。
おばさんが言った言葉に背筋が凍りつくように恐怖を感じたそうです。
さっきの人影は私を引っ張っていこうとしていたのか、
付いていかなくてよかったと、心底思ったそうです。
道連れにされなくてよかった
母の実家のある地域では、当時まだそう言った言い伝えのようなものがあり、母ももちろん知っていましたが、面倒なのと他の人たちも忙しそうに準備をしていたことから、1人で自宅に戻ったそうです。
今ではもうこのように、道連れにされる、あるいは連れていかれるなどの話はあまり耳にしませんが、母は今でも、当時の恐怖体験が根強く頭に残っているため、葬儀などでは1人行動はしないようにしているそうです。
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とても恐怖を感じる体験談でした。葬儀の度に思い出してしまいそうです。
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