32歳 フリーター 女性 ゆうさん 東京都新宿区で本当にあった怖い話
日本屈指の繁華街として知られる新宿歌舞伎町。
私の夫は数年前まで、キャバクラやホストクラブに出勤するキャストたちの、ヘアメイクをする仕事についていました。
これからお話しするのは、そんな夫が実際に体験した恐怖体験です。
美容室は心霊体験の宝庫
水辺や水回りでは、心霊体験が多いという話を聞いたことはありませんか?
これらの話は本当らしく、長年美容師として勤めてきた夫から言わせると、美容室での心霊体験は日常的なもののようです。
美容室では水を頻繁に使いますし、人間の髪を扱う美容室という場所では、多かれ少なかれどんな美容師でも心霊体験に遭遇したことがあるのだとか。
そのため、オープン準備や店舗の片づけの最中、誰かの視線を感じたり、何かが通り過ぎるなんて現象では、夫は驚きもしないといいます。
「あぁ、またか」と思い、通常業務を淡々とこなすのです。しかし、そんな夫でさえ、あまりの恐怖に店舗を飛び出した時の話についてご紹介しましょう。
欲望蠢く歌舞伎町店へ
当時一緒に働いていた同僚から、夫は歌舞伎町にある美容室勤務に誘われました。
昼間に出勤する美容室とは違い、キャバクラやホストクラブに出勤する前のヘアメイクを行う業務です。
勤務する時間帯もズレますし、掛け持ちで働くにはちょうどいいと思い、夫は了承します。勤める歌舞伎町の美容室は、規模もそれほど大きくなく、平日は美容師1名程度で運営していたようです。
この時夫は、「なぜ自分を雇う必要があるのだろう」と少し疑問に思ったといいます。誘ってくれた夫の同僚のほかに、数名の美容師が在籍しているらしく、店は夫がいなくても稼働可能な状態だったからです。
さらに、出勤する曜日まで指定されていました。初めて歌舞伎町にある美容室を訪れた時、心霊現象に慣れていた夫でさえ、異質な雰囲気を感じたと言います。
地下1階にある美容室には、当然窓もありませんし、雑居ビル特有の下水道の匂いと、美容室で使用する整髪料などの匂いが室内に立ち込めていました。
入口から一歩、店内に足を踏み入れた瞬間、夫の背中を何かが撫でる感覚があったと言います。それに加え、入り口からフロアに続く階段を一歩ずつ降りるたび、鳥肌がたったとも言います。
美容室勤務の長かった夫は、「確実に何かがいる」と感じ取ったようです。オープン準備の説明と、器具などの場所の説明を終えると、夫を誘った同僚は早々に帰宅しました。同僚が帰宅して1時間もたたないうちに、美容室の扉が開く音が鳴ったのです。
いじっていた携帯電話から目を離し、入り口の方に視線を向けますが、そこには誰もいません。入口の扉も当然閉まったままです。しかし、入店時には機械音楽が鳴りますし、確かにその音がたった今響いている状態なのです。
その瞬間、鏡に女性の姿が映り込みます。驚いた夫は、「わっ」と声を上げ振り返るのですが、そこには誰もいません。ドクン、ドクンと高鳴る心臓を抑えながら、「この場所はダメかもしれない」と夫は感じたと言います。
夫は携帯電話を握り、店の外に出ようとしたのです。
しかし、左足が重いことに気付きます。視線を下に向けると、大量の真っ黒な髪がまとわりついていたのです。ここでも、夫は驚きの声をあげたのですが、まとわりついていた大量の髪の毛は跡形もなく消えていました。
そのうち階段の音がするようになるよ
初出勤の日は、予約もなかったため早々に店を閉めました。夫は鍵をかけるだけで精いっぱいだったといいます。
電気も、テレビも消さず、そのまま店舗を後にし、歌舞伎町の店を紹介してくれた同僚に電話をかけました。
「なんかヤバいよ」と夫が告げる前に、紹介してくれた同僚から「見た?」と問いかけられます。
何も答えられない夫に、同僚は「そのうち階段の音がするようになるよ」と告げます。
「どういうこと?」と尋ねると、「別に、自殺があったとか、事故があった物件てわけじゃないんだけど」「あの場所、集まってくるんだよね」と続ける同僚。
「なにが?」と問いかけた夫に対して「女たちが」とだけ答えます。それからようやく、同僚が美容室で起こる現象について話してくれました。
店の入り口が開いたことを知らせる機械音楽が頻繁になるため、新しい物に変えたが収まらないこと。鏡に映り込む女性がいること。そして、それらの数が次第に増えていくこと。
夫が指定された曜日に限って、店へと続く階段から何かが落ちる音がすること。そのため、その曜日には誰も出勤したがらないこと。
ちゃんと払ってから来てよ
当時は、夫とはまだ結婚しておらず、仕事終わりに私の家に遊びに来たりしていました。
この体験の後、夫は私の家を訪ね出来事を話します。心霊現象に疎い私は、「はいはい」と聞き流し、その後は何事もなく2人で過ごした後、夫は帰宅しました。
夫が帰宅後、玄関の鍵を閉めると、そこには手のひら程度の髪の毛たちが。
美容室で働いていることは知っていましたし、これまでも髪の毛が体から落ちる事なんてよくありましたから、玄関に置いてあった私の靴を使って、髪の毛を玄関の外に掃きだします。それからなんです。
時々、玄関の前に女の人が立っているようになったのは。
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