事故物件だけじゃない?霊道の物件で体験した驚愕の心霊体験

34歳 会社員 男性 makotoさん 神奈川県横浜市で本当にあった怖い話

よく霊感は遺伝すると言われています。

そんな事は全く信じていないかった私ですが、20歳前後を境におかしな体験が続き、父がどうやらかなり霊感が高かったようで、物理的に全く説明がつかない体験をたくさん経験してきました。その中の一つを今回ご紹介します。

父の仕事の都合で横浜へ引っ越すことに

私は20代のほとんどを単身赴任中の父と関東で同居して過ごしました。

その時に体験した恐怖体験です。とあるアパートでの体験なのですが、これは実話で、そのアパートは実在しているので、詳しい場所は伏せさせていただきます。

父の仕事の都合で、都内から横浜方面へ引っ越しをすることになったんです。

私も住むわけなので物件は自分たちで選びたかったのですが、父の同僚が気を使ってくれて物件まで探してくれたようなんです。断るのもバツが悪く、まぁ最寄り駅を着たら私の通勤にも支障が無かったので任せることにしました。

横浜市緑区某所にある駅から歩いて5分ほどの二階建てのアパートです。引っ越し当日荷物を積み込み、私たちは電車で現地に向かいました。

その時初めて物件を見たのですが、お世辞にも綺麗だと言える外観ではないアパートでした。

アパートで感じた臭さ・・・

一階の角部屋だったのですが、窓の外には背の高い草がたくさん生い茂っており、一応住宅街で高層マンションなどもあったのですが、そこだけまるで別の空間のようでした。外観もそうなのですが、アパートを初めて見た時から嫌な予感はしていました。

玄関を開けてすぐでした。

(臭い・・・)

クリニーングしたての匂いに混じって、なんだか水臭さを感じて、背中がチリチリ痛みました。ちなみに私は“感じる”時々“見える”“声が聞こえる”くらいなのですが、父は“はっきり見える”人なのですぐ父に言いました。

「お父さん、この部屋ってさ・・・」
「あぁ、大丈夫、大丈夫!水子さんいたね~」

正直こんな会話は父といると日常茶飯事なので、その時は恐怖も何も感じませんでした。

無事引っ越しも終わり、また元の生活が始まったのですが、前の部屋に比べて不可解な現象が頻発したんです。

・台所にうずくまっている男性がいる
・勝手に出るシャワーやお手洗いの扉を開け閉めする音
・二人でテレビを見ていると目の前を横切る何か(私には見えない)

あまり多くは語らない父なのですが、当時は私のせいだと言われていました。気にしないのが一番だと言われ、多少のことがあっても気にしないように努めました。

夜中に誰からか誘われる

しかし、あの夜のことだけは忘れることが出来ません。

2Kのアパートで1つ目の部屋に父が、それを通過して2つ目の部屋に私が寝ていました。

私の部屋はちょうど建物の裏側にあたる場所で、庭につながる窓があり、その先には小さな小道がありました。

ある夜、寝たのが23時くらいなのでだいぶ遅かったと思います。私は人の声で目が覚めました。

酔っ払い二人組が話しながら歩いているような声です。ちょうど裏の小道の方から聞こえてきました。いつもならそのまま寝てしまうのですが、その声がどうも耳障りでその夜はなぜか寝付けなかったんです。しばらく聞いていた私ですが、突然声が聞こえなくなりました。遠ざかる感じではなく、突然です。

(あれ?)

と思いましたが、静かになったので寝ることにしました。その時です

「行こうよ・・・」

と声がまた聞こえ出しました。私は酔った二人のどちらかが座ってしまったのかな?と思いました。その後も

「行こうよ・・・行こうよ・・・」

と何度も聞こえました。同じ言葉しか話さないことに違和感を感じた時でした。全身に電気が走るような感覚がしました。もしかして、これって・・・と思い始めたその時です。

「一緒に行こうよ!」

とやや大きな声が聞こえたんです。私はやや恐怖を感じて布団をかぶりました。

鳴り響いたチャイム

そのすぐ後です。深夜なのですが、

「ピンポーン」

と部屋のチャイムが鳴りました。堪らなくなった私は父を起こそうと小声で話しかけました。

「お父さん・・・」
「動くな!」

小さいけれど語気を強めた声ではっきり言われました。チャイムは数回を鳴らされました。鳴り止み、落ち着いた時に父が動き出し、部屋の電気をつけました。

とりあえず落ち着く為に缶ビールを飲み、タバコを吸って寝ることが出来ました。

そのあと何度も考えました。

あれが生きてる人間なら不自然なのです、裏の小道からアパート正面へ回り込むことは出来るのですが、それにはあの背の高い草をかき分けなければいけません。絶対音がするはずなのにあの時は無音だったのです。

父から聞いた驚愕の事実

数日後、どうしても気になり父にその夜のことを確認しました。すると父は黙ったまま引き出しから四枚のお札を取り出しました。四神をもとにしたお札で父は部屋の決まった場所にそれを張り始めました。

そのあと父は教えてくれたのです。どうやらそのアパートの近くには霊道があったようで、もちろんその周辺もそうですが、霊が集まりやすい場所だったんです。そこへ私たちが来たので霊は私たちの部屋によく来ていたようですが、明らかに標的が私だったようなので、そのお札を密かにこしらえていたそうなんです。

「あの時扉を開けていたらお前、連れていかれてたよ」

一緒に、というのは私に向けられた言葉だったのです、このお札があれば結界になり霊が寄り付きにくくなるんだと父は教えてくれました。しかし、私たちの部屋に来れなくなるから近隣の人が影響を受けそうで使うのをためらっていたそうです。

関係あるかどうかわかりませんが、お札を張って数か月で一階に住んでいた二組が引っ越しました。一組は夜逃げ、一組は夫が妻に暴力をふるうという傷害事件で警察も来ていました。

結局私たちも引っ越すことになり、その時お札ははがしたのですが、その後あそこに住んだ方の安否が今でも気になります。

事故物件ではありませんが駅が近くて、駐車場も家賃も安い物件には注意した方がいいです。

霊道って、霊感のない人にはまったく見えないものです。そのため、事故物件ではなくても、霊道の近くに位置する物件に住んでしまうことで、恐怖体験ををしてしまうこともあるんですね。ちなみに、私、龍の親は、自分の家が霊道ではないか、霊媒師に見てもらったことがあるそうです。

龍由樹

実話の怖い話・みんなの怖い話の管理人です。日本全国に伝わる恐怖体験を日々収集しています。過去に事故物件に住んだ経験や愛犬の幽霊に出会った体験など霊感はないのですが、様々な体験を通して霊界に興味を持った一人です。

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