33歳 無職 女性の心霊体験
数年前の夏、私が担当していた事業の仕事の都合で職場の長野県のとある施設に3泊滞在しなければならないことになりました。
私自身はその施設に行くのは初めてでしたが、その施設に滞在したことのある同僚は何人かいて、行く前から同僚に、「お化けが出るって有名なんだよ」や「あそこの○○号室はお化けがでるんだよ」と言われており、かなり憂鬱でしたが、仕事なので断ることもできず、その施設で宿泊することになりました。
思っていたより印象のよい施設だったが・・
実際にその施設に行ってみると、その施設は玄関ロビーが2階までの吹き抜けになっている構造で綺麗で明るく、着いた時は昼間だったこともあり、お化けが出そうにない、思っていた印象とはいい意味で違う施設でした。
そして、お化けが出ると噂されていた部屋は私の宿泊する部屋ではなく、かつ、入り口からも遠い一番奥の部屋でした。
その部屋の前を通り過ぎることも近づくこともなさそうなので、お化けをみることはない、良かったと安心していました。
2日目の夜に
初日は何も起きなかったのですが、2日目の夜、誰もいないロビーを一人で通り過ぎた時、急にぞっとし、背筋が凍る視線を感じ、視線を感じる方向をとっさ的に見てしまいました。
吹き抜けになっていた1階からも少し見える2階の食堂の入り口の柱のあたりから、ものすごく嫌な視線を感じたのです。
絶対誰かこっちを見ていると思ったのですが人影は見えないし、何より確認に行くのは怖いので、猛ダッシュでその場から走り去りました。
そして同じ部屋だった同僚や、他の部屋の一緒に宿泊していた人に聞いても、噂があるのは一番奥の部屋だけだと言われましたし、心の中で気のせい気のせいとつぶやき、自分を納得させようとしました。
そしてそれ以降、食堂前の柱から時々嫌な視線を感じていたので、気のせいじゃない気がする…と思っていたのですが、誰にも言えず我慢していました。
翌日の職場で聞いた話
やっと地獄の3泊の宿泊を終え、翌日職場に行くと同僚たちから「どうだった?」「お化けみた?」と聞かれましたが、私は気のせいだと思うことにしていたので「見なかったです」と答えていました。
しかし給湯室で、普段あまり冗談を言わない同僚の一人Aさんが「お疲れさまでした。」と話しかけてくれ、宿泊施設について少し話をしていました。私が「私は霊感が少しあるけど、○○号室の霊“は”見なかった」と言ったことが気になったのか、Aさんは驚きの事実を話してくれたのです。
Aさんも以前その施設に宿泊したことがあって、その時同じ部屋だった女性が霊感のある人だったそうです。そしてその人は騒ぎ立てたくないからとAさんにだけ「食堂の前の柱の所に霊がいる」と打ち明けてくれたそうです。
食堂の前の柱からの視線の話は誰にもしていなかったので、その話を聞いた時はかなりびっくりし、再び鳥肌がたち背筋が凍りましたが、同時に“やっぱり!”と思いました。
もう二度とこんな恐怖体験をしたくはないと思ったのですが、次年度も同じ事業を担当することになってしまい、再びその施設に泊まることになりました。
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