35歳 会社員 男性 S.Kさん 神奈川県横須賀市で本当にあった怖い話
それは、ある春の日から不思議なことが起こるようになった心霊体験の実話です。仕事帰りに友人と職場付近の横須賀市にある湘南橋という橋を歩いていると、友人に、
「お前の左足に何か変な黒い影がずっとついてきているぞ!なんだろ?」
と言われ、足元を見てみますが何もありません。
「なんだよ、車のライトの影だろ、何もないよ。全く、怖がらせやがって!」
と言われ、友人も、
「変な感じだったな。まあ、気のせいか。」
と言うことで、その日は何事もなく終わりました。
その友人は自称「霊感のある人間」なのですが、その出来事のこともすっかり忘れ、いつもの毎日を淡々と過ごしていました。そして、春が過ぎいつになく暑い夏がやってきました。
毎日暑く疲れたなと思いながら自分のデスクで仕事をしていると、例の友人が、
「うわー!!お前椅子の下を見てみろよ!」
と職場の人たちも少し驚くような声で私のデスクの下を指さし、こちらを見ます。
「なんだよ。大きな声を出して。何もねーよ。」
と私は言いました。友人は、
「いや、お前の足元に、たぶん左足に少し小さめの子供の手が、がっちり足をつかんでいたんだよ!」
職場の人たちも私も、そんなことあるはずないじゃないか。ここに心霊でもいるのかよ。と冗談混じりに笑いながらも、自称霊感のある彼が言うので、少しもやもやした様子でした。
実際私も、少し嫌な気持ちになりました。そして、またしばらく何事もない日々が続きました。
留守番電話
それから、すぐ8月の中旬頃、仕事は休みで自宅にいたところ「非通知」で電話がかかってきました。
気持ち悪いなと私は思い、電話には出ずにいると、留守番が1件入りました。なんだろうと聞いてみると、とても聞き取りにくい雑音混じりの、外なのか、しばらくそれが3秒ほど続いたあとに、はっきりと「まんまおらんが。。。」という言葉が留守番電話に残されていました。私は気持ち悪いなと思いながらも、また、休みが明け、いつもの毎日が始まり、この出来事のこともすっかり忘れてしまいました。
火事
そして、また月日が流れました。すでに、冬も明けながらも少し寒い2月の後半、暖かい日も少しずつ出てきて、私の部屋に出してあった石油式のストーブもそろそろしまおうと、ある日の晩に部屋の押し入れにしまい、就寝しました。
しかし、朝起きてみるとしまったストーブが押し入れの前、私の寝ている布団の前に置いてありました。
私はおかしいなと思いつつ、しまったつもりでそのまま出しっぱなしにしていたのかと思い、その日の朝、再び押し入れにしまいました。
3月になり、その初旬に事件は起こりました。目を覚ますと、部屋中が煙だらけで目を開けるのもやっとな状態でした。
なんと足元から火が出ていました。少し足元に痛みを感じながらも、起き上がってみると、しまったはずのストーブが出ており、私の布団の下の部分に火が点いていました。
大慌てで家族を起こし、119番するものの自宅の私の部屋とその周辺の部屋はなんとか消火できたものの、使い物にならなくなりました。家族からは、
「あんた何をやっているの。そんなに寒くもない日にストーブなんて出して。」
私は、以前に起こった出来事を話してみるものの誰も信じてくれずに、その事件は、火の不始末ということで片付けられました。そして、私の左足のくるぶしのあたりには小さな火傷が残ったのでありました。
再びの留守番電話
そんな事件も時間が経ち、忘れて日々の生活を取り戻していた翌年の夏、また、仕事の休みの日に知らない電話番号から電話がかかってきておりました。
その時は携帯電話から離れたところにいて、電話には気づくことができなかったのですが、1件の留守番電話が残っていました。
聞いてみると昨年の夏と同様に「まんまおらんが」という留守番電話でした。全くなんのいたずらだよ!と私は思い、かけ直してみると、「この電話番号は現在、使われておりません。・・・・・」のアナウンスが流れておりました。
不可思議に思い市外局番を調べて、この出来事を母に話してみると、
「あれ、私の実家付近の電話番号じゃない。」
母の実家は愛媛県だったのですが、どうやらそちらの方の電話番号のようでした。いとこの女の子がいたので、いたずらでもしたのかと思い、聞いてみたのですが、そんなことするはずないじゃないと言われました。
そして、母に留守番電話を聞かせてみたところ、
「これは、私の地域の方言かしら。『まんまおらんが』は『ママ、いる?』という意味だよ。」
と。私は鳥肌が立ちました。今までのことを母に全て話し、非常に怖くなったので、知人の霊能力者に電話除霊をお願いしました。すると、
「あなたには、水子の霊が取り憑いていますね。身に覚えはありますか?」
と言われました。私は、全く身に覚えがなかったので、そのことを母に話すと、母が身に覚えがあったようです。
「あなたが産まれる前に、実は、流産してしまった子がいたの。その子かもしれない。」
その後、母と二人で受話器越しに除霊をしてもらい、その後は何事もなく生活することができました。
再び
平穏な生活を取り戻した私は、それからまた1年を過ごし、また夏がやってきました。
そして、再び、夏の中旬に非通知で電話がかかってきており、出てみると、あの恐怖の言葉「まんまおらんが。」という言葉が聞こえてきました。私は恐怖を覚え、再び母に相談をしました。
「もしかして。。。」
流産してしまった子供は「子供たち」だったそうです。そうです。双子だったのです。おそらく除霊されたのは、一人だけ。
もう一度、私たちは電話除霊を受け、それ以後、このような出来事もなく数年が経ちます。
しかし、良く考えてみると、いつも電話がかかって来ていた日は、「8月13日」まさにお盆の日だったわけです。
きっと、あの世から現世に降りてくるその日に私の母を探していたのでしょう。また、母に一人息子として可愛がられている私が妬ましかったのでしょう。
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思わず自分の足元を見てしまいました。
ただ怖いだけの話ではなくて、ちょっと切なくなってしまいました。
これは怖い...。自分だったら最初の留守電でトラウマになってる
これは怖い。自分だったら最初の留守電の時点でトラウマになってる。
イタズラはされたりしていなくても自分だったら怖くて電話に出れなくなりそう
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