子供には分かる!家に潜む霊の正体とは

現れた子供の幽霊

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35歳 兼業主婦 女性の心霊体験

それは、以前住んでいた賃貸アパートで起きた少し悲しいような体験でした。

当時は結婚して3年、子供にも恵まれました。

しかし私は2歳の子を抱えての仕事は出来ず、旦那の収入も高くは無かった為、安い賃貸アパートでひっそりと3人で暮らしていました。

2歳にもなると、子供というのはとても活発に動き回り、言葉もしっかりしてきます。常に目も離せなくなり、こちらが疲れてしまう事も多々…。

それでも週に何度かは、実母が子供を散歩に連れて行ってくれたのでその間に家事や家の事をしていました。

家事をしていた最中の出来事

そんなある日の事、二人が散歩に出たのを見送り、いつものように散乱した沢山の玩具や洗濯物を片付けていると、

「キャッ、キャッ」

と、子供の笑い声が隣の部屋から聞こえた気がしました。勿論、家には私一人だけ。

けれどその時は、きっと外からだろうと思い気にしませんでした。

というのも住んでいた部屋は一階で、玄関面には塀はありましたが道路にも近く、車通りも少なく静かなので、たまに親子連れの声なんかは聞こえていました。

それから数日は気になる事もなく過ごして居たのですが、また私が一人で洗濯物を干しているときに

「キャッ、キャッ」

とハッキリ聞こえたのです。

ベランダに居た私の耳に、部屋の方向から確実に。
私は一瞬にして身体が硬直し、躊躇いつつも部屋を振り返り…。

「何もない…よね」

ホっと胸を撫で下ろし、再び洗濯物に手をかけると

「ピッ♪ピッ♪キャッ、キャッ」

と、今度は子供の玩具と共に声が聞こえて来たのです。途端に私はパニックになり、内心(ヤバイ…!)と思いながらも部屋に駆け込み玩具を片っ端から確認しました。

ですが、どれも一様にボタンを押さないと鳴らない玩具ばかり…。誰かが押さない限り鳴るはずの無いものばかりなのです。
流石に怖くなった私はその後家族に事情を話し、一人になる時間を減らし過ごして居ました。

“一人じゃなければ大丈夫だろう”

それが安易な考えだったかの様に、ある晩、心霊体験が起きたのです。

夜に起きた怪奇現象

私も家族も寝静まった頃、ふいにある音が聞こえました。

「ゴロゴロ…ゴロゴロ」

何の音だろうと目を覚した私は、暗がりの中目を凝らし辺りを見渡しました。

すると、子供が乗る足蹴りの車の玩具が前後にゆらりゆらりと動いているのです。

私は必死に口元を手で押さえ、隣で寝ていた旦那を揺さぶりました。寝惚け眼の旦那には何が何やら分からなかったでしょうが、丸で何事も無かったかの様に車はピタッと動きを止めました。

旦那にはその様な体験が全く無いので信じて貰えず仕舞い、その後も子供の声は度々聞こえましたが…聞こえないふりをしてやり過ごしました。

1年過ぎた頃に

そんな調子で一年過ぎた頃、子供と実家に行った時の事。父が孫とお風呂に入ろうかと、他にも遊びに来ていた姪や甥と準備をしていました。

皆楽しそうにお風呂に入る中、一人だけ私の子供が

「入りたくない!」

と、駄々をこね出したのです。

仕舞いには泣きだし嫌がる始末に、これは何かおかしいなと体調などを尋ねていると…

「だって、知らない子が入ってるんだもん!」

…私は声が出ませんでした。

お風呂に入って居たのは私の父と、よく見知った姪や甥。それ以外に知らない子が入っていると…?
私は子供をその場から移動させ泣きやませると、お風呂上がりの父に今までの事を伝えました。

すると、

「きっと、子供の霊が楽しそうで家から付いて来ちゃったんだなぁ。」

と、一言。

父は昔から霊感?とやらがあるらしく、怖がってはいませんでした。

子供が成長するにつれ、その声は聞こえて来なくなりましたが。

今思うと、その声の主は小さいまま命を落とし、満足に遊べなかったのかもしれないと、沢山の玩具で遊びたかったのかもしれないと。

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