23歳 フリーター 女性 バイカルアザラシさん 静岡県浜松市で本当にあった恐い話
これは三年前、高校生の時に私が体験した心霊の怖い話です。
この出来事があってから、当時の記憶が甦って夜は出掛けられなくなってしまいました。
皆さんに心霊が危険だという事を知らせたくて、ここで話すことにしました。
心霊スポットなど、気軽に行ってはいけません。
地縛霊と出遭った要因?
冬の日、金曜日の夜でした。
夜七時前でしたが、日の入りが早くて外は既に真っ暗でした。
私自身、そんな場所に一人で居るのはよくないと思っていたのですが、突如土曜日に彼氏とデートすることが決まり、可愛い服を用意しなくては、と考えていました。
県道沿いには古着屋があり、お金もなかったので、古着で良いものがあれば、それでも良いかもしれない、と思い、自転車で向かう事を決めました。
私はとても浮かれていました。
それが、心霊の逆鱗に触れてしまったのかもしれません。
県道326号にある、架道橋で
私の行く道はある場所で、新幹線の道と交差します。
道は一瞬暗く、トンネルのような感じになるのです。
後から調べたら架道橋という名前だと知りました。
架道橋はどこにでもあるように思いますが、私は前から、ここの架道橋だけを怖いと思っていました。
それはおそらく、霊感的なものもあったのですが、地元の友達が口を揃えて地縛霊がいる、と言っていたせいでもありました。
話は戻ります。
その道を通らないで行くことも出来るのですが、大きく時間が掛かってしまいます。
時刻は六時三十分くらいで、営業時間は七時までだったので、仕方なくその道を通ることにしました。
人の影?
架道橋の前まで自転車を漕いでいくと、自転車のライトが人のシルエットを照らし出しました。女の人の細い影です。
ああ、誰かいるんだ。良かった、と私は思いました。
でも、こんな時間に誰だろう、と何気なく視線を向けると、その人は、びしょ濡れで、白いワンピースを着ていました。
そして、眼玉の裏返った白い眼で、こちらをじっと見ていました。
やばい、と思う間もなく、次の瞬間、私は地面に放り出されていました。
今考えると、金縛りで自転車をこげなかったのだと思います。
女の人は譫言を言いながら、ゆっくりと近づいてきました。
何を言っているのかはよくわかりませんでした。
私は怖くて、目を閉じて、ずっと夢だと言い聞かせていました。
しばらく経って、いなくなった気がしました。
一時間以上転がっていたと思います。
誰か通っても良いものですが、誰も来ませんでした。
流石にはやく帰らなければ、と顔を上げた瞬間、目の前に白い眼がありました。
女の人が顔を覗き込んでいました。
女の人はニタリと笑み、私は余りの恐怖で気を失いました。目を覚ました時には、何もいませんでした。
倒れた自転車を戻し、私は踵を返して息を切らせて家に帰りました。
お母さんの話
家族にそのことを話すと、笑われましたが、余りに私が真剣だったので、無事でよかったね、と言われ、お母さんは抱き締めてくれました。
お母さんは言いました
「近くに小さな川があるでしょ?そこに昔、小さな子供とお母さんが流されて、そのお母さんは子供を助けて死んでしまったの。もしかしたら、その心霊かもしれないわね。きっと子供も旦那さんとも会えなくなってしまったお母さんは、寂しかったのかもしれない」
私は心霊が濡れていたことを思い出しました。
「女の人は濡れてた。その人かもしれない」
お母さんは頷いて言いました。
「そっか。じゃあ明日、花束をお供えに行こう。ごめんなさいって謝りに行こう」
デートをキャンセルし、お母さんと二人で花束を置きに行きました。
きっとどの心霊にも、成仏できなかった理由があります。
私は心霊が怖かったけれど、その時悲しくなりました。
だから面白半分で心霊スポットなんて行って欲しくありません。
心霊には関わらず、なるべくそっとしておいてあげるのが、一番だと思います。
コメント