35歳 子育て中の専業主婦 女性 みおりんさん 東京都江戸川区で本当にあった怖い話
以前に私が住んでいた東京都江戸川区で体験した怖い話です。
実際に危害が及んだわけではありませんが、今でも思い出すと鳥肌が立ってきてしまうような心霊体験でした。
深夜の学校の校門に座る人影
当時の私は大学生で、飲食店でアルバイトをしていました。
閉店が深夜になる仕事だったので帰りはいつも0時を回ったくらいになっていました。
帰り道は明るいルートを通るように気を付けていましたが、自宅に近くなるとそうもいきません。
私の家の側には母校でもある中学校があったのですが、その辺りになると街灯はあるものの、人通りはなく寂しいものでした。
心霊に遭遇したのはまさにその母校の目の前でした。
初めて心霊に遭遇したのはまだ春になった頃で、夜は肌寒い季節だったと記憶しています。
いつものように深夜の道を歩き母校の目の前を通った時に、校門に人影がありました。
その人影は膝を抱えた体育座りのような格好で、膝に頭を埋めています。
白っぽい服を着たその人は顔は見えませんが細くて髪が長いので女性のように見えます。
失恋でもしたのかなと思った私はその時はそこまで気にも留めず家に帰り、すぐにそのことは忘れていました。
しかし次のアルバイトの日に同じくらいの時間に学校の前を通るとまたいます。
私は先日のことを思い出して気味が悪くなりましたが、その時はまだ心霊というよりも変質者だったら怖いなという気持ちの方が強かったです。
私にしか見えないらしい
そしてその人影はその後も毎日ではないものの頻繁に現れ、私は両親に報告しました。
ところが不思議なことに、話を聞いた父がすぐに様子を見に行っても姿はないと言います。
私も同行しましたが、確かについ数分前までいたはずの人影は消えています。
両親は私の体調を心配してくれましたが、私の中では見えてはいけないものを見ているのではないかという気持ちが湧いていました。
人影は何度も現れ、雨の日であろうがなんだろうが学校の前に座っています。
私も見なければ良いのですが、家に帰るのにはどうしても学校の前を通らないわけにはいかず、そして通ると吸い寄せられるようにそちらを見てしまいます。
私は友人などにもその話をしましたが、誰もが私の作った怖い話の類だろうとして実話だと信じてくれません。
実際に家まで同行してくれた友人もいましたが、その日は絶対に人影は現れずますます私の話は疑われることとなりました。
心霊に話しかけられる
散々友人からもバカにされた私は友人に頼み、人影が出た瞬間に電話をするから駆けつけて欲しいとお願いしました。
そしてついにその日が来ました。
いつものように校門で座る人影を見た私は、その場で友人に電話をかけます。
ですがそこで不思議なことが起こりました。
人影が私の目の前で消えたのです。
私は悲鳴を上げましたが、当然友人は信じません。
結局友人は電話を途中で切ってしまって、私は一人取り残されます。
その人影を心霊だと思っていた私でしたが、実際に目の前で消えられてしまう恐怖は言葉には言い表せません。
しかし私の恐怖体験はここでは終わりません。
急いで家に帰ろうとして駆けだそうとした私の肩を誰かが叩きます。
反射的に振り向いてしまった私の目に飛び込んできたのは悲しそうな表情をした女性です。
その服装、髪型はどう見てもいつもの人影です。
「どうして声をかけてくれないの?」
私は答えられません。
「ずっと待ってたのに」
彼女は一言ずつ私に近づいてきます。
「私がいけないの?」
彼女は私を誰かと勘違いしているのでしょう。
目には涙を浮かべながら来る姿は思わず抱きしめて慰めてあげたくなりますが、そんなことをしてはどうなるかわかりません。
私は振り切るように家に駆け込みました。
それ以降心霊は現れず
家に帰りついた私を迎えた母は、私の顔が真っ青になっていることを指摘しました。
そう言われると身体が重たい気がします。
そしてそのまま私は玄関で倒れて、高熱を出した私はそのまま1週間寝込むことになりました。
お医者さんに見てもらっても原因はわからず、疲労で片付けられてしまった私はずっと眠り、その間に何度も心霊の夢を見てうなされることとなります。
ようやく熱が下がりアルバイトに復帰した私はその帰り道でビクビクしながら学校の前を通りましたが、そこにはもう彼女の影はありませんでした。
翌日以降も現れず、結局話しかけられた日以降は遭遇することはありませんでした。
まぎれもない実話ではありますが、私の中でも不思議な時間となりました。
ただ、時々あの悲しそうな目を思い出し、会話をしていたら自分は連れて行かれていたのではないかと思うと怖くなります。
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