30歳 自営業 女性 糸川かいさん 兵庫県尼崎市武庫川のマンションで本当にあった怖い話
皆さんは幽霊という存在を信じていますか?
私は信じています。
しかもその存在は、とても身近なところに居るものなのではないかと思っています。
これは私が出会った、ある白い少女のお話です。
ワンピースの少女
これは私が、中学生の頃のお話です。
場所は兵庫県尼崎市、とある大きな病院の裏のマンションで起きました。
当時私はとても精神的に不安定で、その原因はあったのですが、それにしても周りから見て、異常な程全てに怯えていました。
学校に行く事も出来なかった私でしたが、家事の手伝いはしていたので、時折外に買い物に行く事がありました。
買い物から帰ると、不在の兄の部屋の前を通りすぎました。
いつも何にも気に留めることなく通り過ぎる部屋の中に、確かに、俯いて膝を抱えて座る、白いワンピースの少女の姿を、しっかりと視てしまったのです。
少女はただ動くことなく、じっと座ったままでした。
私は恐怖を感じ、他の部屋に逃げ込みました。
少女の影再び
少女の事は後々考えても分からなかったで、私は数日経つと、何事も無い生活に戻りました。
ですが一週間も経った頃、彼女はまた現れました。
家族が皆出かけていた日、私も出かけようとマンションのエレベーターに向かいました。
エレベーターを待ちながら自分の部屋の方に振り返ると、自分の部屋の呼び鈴を鳴らし、勝手に家に入っていく白いワンピースの少女が見えました。
マンションの廊下は15m程。
私はそんな距離で少女が我が家に入っていくのを、怖くて黙って見ている事しか出来ませんでした。
霊は身体にも影響を及ぼす!?
一年程経った頃。
ついに私の心身に異変が起きました。
心霊現象が起きてから特に夢見が悪くなり、頭痛や吐き気が毎日収まらなくなりました。
これはあまりに危険なのでは、と病院に行き治療をしたのですが、それも効かず。
辛い時は入院する時もありました。
このままでは死んでしまうかもしれない、というところで私の話をよく聞いた母は、知り合いの霊媒師の方に相談をしました。
すると、家じゅうの数珠が浄化され、除霊する為のお香が母に渡されました。
「娘さんが不調になっているのは家を霊が行き来しているから。仏壇と病院の間に、娘さんの部屋のポスターが霊道となっている。ポスターを全て剥がしてお香を焚けば自然と霊は出ていくようになる」と言われたそうです。
実際にこのお香を焚いてポスターを剝がすと、暫くして私の状態は安定しました。
後で聞いた話によると、その病院は年配の患者が亡くなる事が多く、救急病院でもあった為、供養を求める霊が多くさまよっていたそうです。
ずっと傍にいたい
それから数年後、私はすっかり良くなり、活発に外に出るようになりました。
外に出て友達も多くなったのですが、仲良くなった友達が急に「自分は霊感がある」と言い出しました。
「冗談だな」と思って笑い飛ばしてしまおうとした私に、彼女は言いました。
「君は、ずっと女の子に見守られてるよね。おかっぱの白いワンピースの女の子。分からない?君の事が気になるって、どこかから着いてきてるみたい」
それはまさに、私があの時見ていた少女そのままでした。