バスガイドで訪れた旅館に現れた男の霊

バスガイドで訪れた旅館に現れた男の霊

37歳 専業主婦 女性の恐怖体験

この話は、今から15年以上前に実際に起きた恐怖体験です。

この体験で、私は命を落としかけました。

今考えただけでも、もう2度と体験したくない最初で最後の霊現象を綴ります。

偶然とは思えない偶然

私は、現在アラフォーです。

この話は、まだ20代だった頃にバスガイドをしていた時の話です。

時は初秋の頃。

まだ、最後のセミが力の限り鳴いている残暑が残る季節でした。
その時期、石川県の某高級旅館に宿泊する、比較的高額なツアーが期間限定で運行されていました。

多い時で5台は出ているツアーでしたが、私はその最終ツアーの便で1台のみの運行の1泊2日の北陸旅行の仕事につきました。
どんな偶然なのか、先にツアーの仕事に行っていた同期の子達と、某お土産屋さんで偶然鉢合わせしたんです。

同じツアーなので、行程は同じはずなんです。

だから、そこで鉢合わせするのは本来ならありえないことです。こちらは日程どおりに進んでいたので、同期の子達のツアー日程に変更があったようです。

この変更に、私は救われました。

私が1台で来ていることを知った同期の子達は、私に大丈夫?と言いました。

何がなんだかわからなかった私は、何が?と言ってキョトンとしていました。

知らぬが仏という言葉もありますが、この時この事実を知らなければ、私は今、生きていなかったと思います。

某旅館に伝わる心霊現象

このツアーは、お客さんを某高級旅館に送り届けたあと、乗務員はある古びた旅館に泊まるという流れになっていました。

通常、乗務員もお客さんと同じ旅館に泊まることが多いのですが、高級旅館は基本乗務員は泊まらせてもらえません。

しかし、この古びた旅館は、いわゆる「いわくつき」だったんです。

この旅館は殺人事件が起こった旅館だったんです。

殺人事件が起こったことは、おそらく新聞にもニュースにもならなかったと思われます。

知る人ぞ知る事件を、なぜ同期の子達が知っていたのでしょうか。

それは、殺されたのがバスガイドさんだったから、そしてそのバスガイドさんは、私が勤めていたバス会社の運転手さんが、以前別のバス会社に勤めていた時に起こった事件だったからなのです。

事件の概要

運転手さんの話によると、私と同じように、ツアーで1台で来て宿泊していたそうです。
この旅館、乗務員が宿泊する旅館としてはバス業界で有名でしたが、一般的にはあまり知られていない旅館です。

事件は、この旅館の露天風呂で起こりました。

当時、露天風呂は簡単に外部から侵入することができたそうです。
今考えると怖いことではあります。

事件を起こしたのは、この旅館に 勤めていた中年の男でした。

お客さんは、おそらくそんなにいなかったんでしょう。

そのバスガイドさんは、髪が長くてソバージュのかかった黒髪の綺麗な女性だったようです。

男は、そのバスガイドさんがひとりで露天風呂に入っている時に、いたずら目的で外から侵入したそうです。

その時、バスガイドさんは大声をあげたそうです。

それに動揺した男は、バスガイドさんの首を締めて殺してしまったんです。

それから、この旅館では、殺されたバスガイドさんとその従業員の男の霊が出ると言われているんです。

その事件の概要とは

私は何も知りませんでした。

私が、この事件の概要を知ったのはそのツアーが終わってからです。

すべてを知ってしまうと、1人で寝ることができなくなると思ったので、あえて出るらしいよって言われたところでそれ以上聞くのをやめました。

その日一緒に仕事をしていたのは定年したアルバイトのおじいちゃん運転手さん。

その人は、霊だのなんだのをまったく信じる人ではなかったし、事件のことを話すことはありませんでした。

それはそれで、私にとっては救いでした。

バスの中の清掃を終えて、旅館に入ったのは夕方ごろでした。

青いはっぴを着た旅館の従業員さんに誘導されて、その日泊まる部屋に向かいました。私の部屋は、階段を上がって突き当たりの部屋でした。

食事は6時でと運転手に言われて、お疲れ様でした~と言いながら部屋の扉を開けると、ピンク色のカーテンが閉まっていました。

西日で部屋を真っピンク色に染めていました。

気持ち悪い・・・と一瞬思いましたが、とにかく早く着替えてお風呂の用意をして、あしたの準備をしてとやっていたら、すぐ食事の

時間になったので食事会場に向かいました。

お風呂に入ろうとしたとき・・

怖いので早く寝ようと思い、急いでご飯を食べて早くお風呂に入って寝ようと思いました。

そそくさと食事を終えて、私はひとり小走りでお風呂に向かいました。私たちの他に、宿泊客は男性が1人だけのようでした。

階段を下りて1階にあるお風呂に向かいました。

お風呂は、1度地下に下りてまた上がった場所にありました。
改築されているような感じで、変な作りだなぁと思いました。

あとあと考えれば、あそこから簡単に侵入できたんだ・・・と思いました。もう侵入できないように塞がれていたんですよね。

そんなことは、その時の私は考えず、ただ早く寝ることだけを考えました。

のれんをくぐると5人くらいでいっぱいになる小さな脱衣所がありました。私以外には誰もいませんでした。

心の中では、早く寝ることしか考えていません。

お風呂場は、シャワーがいくつかあり大きな浴槽がひとつありました。
半露天風呂にはなっていましたが、こちらも塞がれているような感じでした。

シャワーの鏡越しに浴槽が映りました。

そこで、余計なことを考えてしまった私は、浴槽を鏡越しに見続けてしまったんです。

だって、浴槽にソバージュの黒髪の女性の頭だけがフワーって浮いているのが見えてしまったんです。

私は霊感が強いのです。

見たくなかったけど見てしまったんです。

でも、その時はどんな事件があったのか何も知りません。

心の中で、気のせい・・・気のせい・・・と唱え続けました。

早く寝ようと急いでいたのに、もうそれからは目がぱっちり開いて眠ることができなくなってしまいました。

部屋に戻ってから

それでも、仕事で疲れていたのでいつの間にか眠っていました。
部屋が急に明るくなり、ふいに枕元に置いてあったデジタル時計を見ました。

時刻は2時2分から3分に変わったその時です。廊下をこちらに走ってくる足音が聞こえてきました。

私は、私の部屋に来ないでと心の中で叫んでいました。

でも、その足音は私の部屋の前で止まりました。

そして、扉がバンっと開き、紺色のはっぴを着た旅館の従業員らしき男が入ってきました。

「危ないから逃げて下さい、危ない逃げて下さい・・・」

私は腕を引っ張られました。

私は、心の中でとなりの部屋で眠っている運転手さんに助けを求めました。

すると、運転手さんがむっくり起きて私の腕を引っぱってくれました。

それからの記憶はありません。アラーム音で目が覚めました。

知人の巫女さんに言われたこと

私は無事でした。

もし、あの時、同期の子達が出るらしいという情報をくれなければ、私の魂はあの男に取られていたことでしょう。

私は幽体離脱をしたのです。

そして、危険を察知して、あの男についていくことはありませんでした。

私が泊まったあの部屋は、当時殺されたバスガイドさんが宿泊していた部屋で、私の部屋に入ってきた男は、殺人犯の男だったのです。

「危なかったね・・・ついて行ってたら、帰ってこれなかったよ・・・」と知人の巫女さんだった友達に言われた時には、本当にゾッとしました。

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恐怖体験の怖きゃん倶楽部
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by ミミズク on 恐怖体験の怖きゃん倶楽部

新聞にも載らない殺人事件っていうのはあり得ないと思いますけど、でも旅館やホテルは怖い事が起こりますよね。出張の多い職業だったので、それはよくわかります。

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