40歳 フリーランス 男性 irorioさん 青森県で本当にあった怖い話
昔から日本の地方に住んでみたかったので色々と探している内にきちんと連絡対応してくれる不動産エージェントと出会った青森県に住んでみようと思い、一軒家の賃貸物件をお願いしました。
安くて広い青森県の事故物件
元々安くて広い地方ですが、それにも増して安いのでこれならほとんど働かなくても生活していけてお得だなと思いました。広々とした自宅で気兼ねなくのんびりすごすのは悪い気分ではありません。
自宅が好きになって、わりとほとんどの時間を自宅で過ごすようになりました。
事故物件の恐怖霊体験
ただ、何となく身体の調子が芳しくないことに気が付きまして、一度病院で見てもらおうと思い外出の準備をして外に向かおうとしました。
けれど何故かドアが開かないのです。建付けが悪かったんだなと思い、何とかこじあけようとしましたが、それでも開きません。
困ったことになったなあと思いました。気分は優れませんし、食糧も買いにいけなければなりませんし、いくら家が好きでも外に出なければ生活していけません。窓から出られるかなと思いましたがここは二階です。
つたっていけるものもなく、途方にくれました。
生まれて初めて体験した恐怖
しばらくすると、何かきな臭い匂いがしてきたので窓を全開にしました。
よくみるとガスが漏れているような音がするのです。ヤバいヤバいと思い、ドアを再びガタガタしてみましたがやっぱり開きません。
この家の家賃が異常に安かったのには理由があるかと思ったんですが、値段に飛びついてしまったあえて聞くことをしませんでした。
ここでなるほど、と初めて思いました。
これは事故物件だったんだなと。
言われもないような恐怖心が自信の中に芽生えて、一種のパニック状態になっていました
気分がさらに悪くなり、意識がもうろうとしてきた時に、もやもやした白い蒸気のようなものが見えました。
命からがら
ガス漏れの悪化かと思いましたが、人の声のようなものが聴こえたんです。
これが霊ってやつなのか!とこの時思いました。
霊って物語の中の人が作り出した想像上の産物だとばかり思っていたんですが、明らかに自分が会ったことがない人の声が耳に届くんです。
離れの一軒家なので隣り近所の声が響くということはありませんし、ましてやすぐ傍に人がいるかのような距離感です。
テレビや携帯からでもない、確実に人の声。思わず取り乱して叫んでしまいました。ふときづくと携帯から110番しようとしている自分がいましたが、霊が出たって言おうとしている自分を滑稽だと感じ、思いとどまりました。
でもガス漏れはしているようでしたし、このままここにいたら一酸化中毒で危ないことになると窓から誰かいないかと外を見ましたが、既に辺りが薄暗くなってきていることに気が付きました。
疲労と気分の悪さ、そして空腹でまいってしまい、そのまま床に倒れ込みました。
ふときづくと朝になっていました。
ドアのたてつけはまだ悪かったんですが、ふと空いたんです。
戸締りもせずに慌てて外に飛び出しましたら、家の敷地にあった木が倒れていました。まさかこの木の傾倒から自分を救ってくれたとは思わない訳ではありませんでしたが、それからしばらく何も起こっていません。
聴こえてきた人の声は忘れられませんしあの体験は謎すぎます。
下手したら本当に中毒ですから。