39歳 会社員営業 男性 ミシカさん 山口県山口市21世紀の森で本当にあった心霊の怖い話
物心ついた時から、心霊という存在というよりも死という観念に対して興味があった私。
特に幼稚園や小学生の頃には、周りのみんなも同じように見えていると思っていながら、話しかけてみて誰に言ってるのとたしなめられる事も数は少ないながら何度かありました。
そんな私は成長すると単なる怖い話が好きな学生から、幽霊と何とか話す事はできないかという命題を生きる上での目標の何割かに定めてしまいました。
これはその始まりの実話です。
山口県でも有名な心霊スポット21世紀の森
山口市のほぼ中心部に位置する場所にかつて子供たちが遊ぶアスレチック施設のような場所として21世紀の森がありました。
かつては無料で様々なアスレチック遊具を楽しめる場所として多くの利用者をいましたが、そこは数年前まで駐車場だけが残された山口県でも有数の心霊スポットとなっていました。
21世紀の森の噂
この21世紀の森にはいくつかの噂があり、一番有名なのは駐車場で焼身自殺をした女性の心霊が現れるというもので実際にこの事件が21世紀の森が閉鎖される大きなきっかけになりました。
40代を目前にした私が大学生の帰省時に行った時の話なので、これはかれこれ20年近く前の話です。
お盆の時期に帰省した際、地元のツレ3人で飲んでいる時に、この21世紀の森が閉鎖された事を聞き、その理由も含めて興味津々になってしまった私は3人で行ってみようと持ちかけました。
仮に私以外をAとBとしますが、Aは幼稚園からの親友、Bは中学生の頃に関東から引っ越してきてすぐに気が合い、それ以来ずっと同じ時間を過ごしてきました。
この中でBに関してはとびきりの霊感持ちで、私とも別格なほど良く視る人間でした。
まあ、そこが私と仲よくなったきっかけでもあるのですが・・・。
生々しい焼け跡
実際に現場に着いたのは、おそらく夜中の1時でした。
焼身自殺があった日から当時は既に2年ほど経過しており、既に施設は閉鎖、広い駐車場のみが残っているのみだったのですが、実際に焼身した場所にだけには地面に駐停車中止の斜線エリアになっており3人でそこを覗いてみると生々しい焦げ跡。
それを確認した瞬間、一番後ろにいたBの体が硬直したのがわかりました。
一瞬で何か出たと判断したBにアイコンタクトをして目線での誘導を求めた先には、公共トイレの隣にあった電話ボックスがありました。
ちなみにそれまでの私は人生の中で、幽霊らしきものを見たとしてもはっきりとした姿ではなく、大きな塊のようなものがほとんどでした。
ただその電話ボックスの中にいたのは白いワンピースを着たショートカットの女性。それを確認した瞬間、Bと共にAの襟首を引っ張ってダッシュで逃走しました。
憎しみの怨念
前出した通り、この頃の私の人生の目標の何割かは幽霊と話せないかという事だったのになぜ逃げてしまったのか。
それは明らかに憎しみの感情が伝わってきてしまったからです。幽霊であったとしても、例えば邦画のホラー映画の幽霊は三白眼の上目使いで怖さを表すのが標準的だと思うのですが、それであれば恐らくその場に留まって少し様子を見る事も出来たかもしれません。
ただあの時の話をBとしていた時に一致した顔の表情として、市松人形のような無表情だったにも関わらず、目線が合ったというものでした。
私とBは横に1メートルは離れた位置にいたにも関わらずです。
正直、心の底から冷える感情が一気に流れ込み、誰彼構わず憎んでいるイメージが湧いてきました。この21世紀の森は現在はその駐車場もなくなってしまい、更地になっています。