25歳 フリーター 男性の心霊体験
霊感がある人には霊が頻繁に見えるといいますが、恐らく私には無いのでしょう。
産まれてから大学の三年になるまで、ホラー映画好きながら霊とはまるで無縁な生活を送ってきたはずなのです。
しかし一度だけ、東京の通っていた大学内ではっきりと嫌なものを見てしました。
これは私が大学で唯一経験した、あまり良い思い出とは言えない類いの霊的な恐怖体験です。
学祭の準備で
時期としては十月、ちょうど○○祭といった学祭の講義を受講し、単位のためにやる気もなくポップコーンを何キロも用意して学祭が前日に迫った日のことです。
その日は学祭前日といったこともあり、人の出入りが激しく夜も盛況。多くの人が用意に追われる有り様でしたが、やる気のなかった私のグループは何処吹く風。
用意など適当にしかしないので昼前には仕事が終わっており、しかし一方では片道二時間といった遠方から山奥の大学まで通っていた私のためにグループの友人達は揃って車中泊を選んでくれたのです。
今考えてもありがたい友人達でした。
さて、そんな仲の良い私達ではありましたが、山奥とあって大学周辺には恐ろしいほどなにもありません。
大学にしても私が卒業して数年でキャンパス移転するくらいですからボロボロでしたし、自ずと時間をもて余した私達はやがて好きなことを始め、元々が私を除いてアクティブな友人達ですから生活も規則正しいのでしょう。
午前三時ごろには私を除いた全員が遂には眠ってしまいました。
夜の大学構内で
そして問題は此処からなのですが、ホラー映画を好み廃墟を好む私はふらりと大学に足を運びました。
決して目的があったワケではありません。強いて言えばそういった夜中の散歩が好きだったのと、普段サボりがちな大学の夜の姿を見たかったのでしょう。
しかし辿り着いてみれば、学祭の準備もあって人気はそれなりにありましたし学内は煩いくらいでした。
それに若干の不満を感じつつ、私は人気のないゼミ棟の一つまで歩いた後に手近なベンチへと腰掛けました。
そしてぼうっとしていると、ふと。
なんとなく視界に入っていた三階に若い女性が立っているのが見えました。
それを私は何処にでも人がいるのだなと思いつつ眺めていると、そのまま女性は何の躊躇もなく身体を外に投げたのです。
直後に落下した音まで聞こえ、私は落下地点と思われる場所に駆け寄ります。
しかし誰も居ません。
これはまさか心霊なのかと思いつつ、やはりホラー好きの血が騒いだのか私は興奮気味にその教室まで走りました。
しかしセオリー通りに誰も居ません。
上から下までゼミ棟を回ってみても、やはり誰一人出会うことはありませんでした。
あれは本当に心霊だったのか?
正直なところ、その程度なら私は怖いとも思わなかったのですが、一つだけぞっとしたのは私が落下していく女性を見た窓だけは施錠が外された状態だったことでした。
それからは一目散に人の多い場所に戻り、情けないことではありますがひどく安心したのを覚えています。
それ以降は一度も夜の大学に出向いていないので何とも言えませんが、あれは一体なんだったのでしょう。
医学系の学部が多く、学内も病院じみた造りをしていたので何らかの事情があった患者の亡霊だったのか?
興味の尽きないところではありますが、学生の身分でなくなった私があの場に戻ることは二度となさそうです。
私、龍は、以前、大学の怖い話で、何度も何度も飛び降り自殺を続ける心霊の話を別のところで聞いたことがあります。
それも東京都内の山の方のキャンパスの話だったと思います。話が近い。どこの大学かは・・・ですが、信憑性が高い話しですね。
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学校であればどこにでもありそうな内容でした。
若い女性の逸話など伏線があれば恐怖を感じるかと思います。
暗闇なので錯覚という事もあるので恐怖体験としては厳しいですね。
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