30歳 専業主婦 女性 小梅にゃんさん 千葉県市川市で本当にあった怖い話
これは、私の実家で起きた実話の心霊体験です。
怖い話によくあるような体験を、まさか自分の家で体験するとは思ってもいませんでした。
私の父の仕事は転勤が多く、幼い頃から関東圏内を転々とする生活をしていました。
住む家は社宅アパートで、長くても1年くらいで次の場所へ移り住んでいました。
夢のマイホーム購入
そんな生活にも慣れ、私が小学4年生になる頃、東京での本社勤務が決まりついにマイホームを購入することになりました。
といっても、知らないうちに父が独断で購入したため、私たち家族は事前に内見することなく引っ越しをし、その家で生活することになりました。
何かがおかしい
千葉県市川市にあるその家は新築ではなく中古物件で、しかも前に住んでいた方の家具がそのまま残っている少し訳ありな家でした。
なんとなく嫌な感じはしたのですが、父が幽霊やオカルトに関して無頓着だったこともあり、気のせいだと言われて終わりでした。
しかし、母や弟は同じように感じていたようで少し不安そうな様子だったのを覚えています。
家でゆっくりくつろいでいると・・・
住み始めてから2ヵ月ほどたった頃、まず初めにおかしなことを言いだしたのは弟でした。
「兵隊さんがいる。」
テレビを見ていた私が振り向くと、リビングルームから廊下に向かう扉があるのですが、その扉を指さしていました。
すると母が「連れてきちゃったかもね」と軽く笑っていました。
私は知らなかったのですが、前に住んでいた社宅にも度々幽霊が出たようで、弟は幼いせいか兵隊さんの幽霊をよく見ていたようです。
怖い話を読むのが好きだった私は、自分の家に幽霊がいるなんて!と喜んだ記憶があります。
その後、自分も怖い体験をするとは考えもしませんでした。
この家での生活にも慣れ、いつも通りリビングでテレビを見ていたときです。
その日は日曜日でしたが、家族はそれぞれ用事があり私は1人で家に居ました。
すると、2階で木がきしむような音が聞こえて来ました。
古い家だったので、始めはいつものことだと思い気に留めなかったのですが、その音はだんだん大きくなってなっている気がしました。
テレビの音を小さくして注意して聞いてみると、それは人が歩いているように聞こえてきます。
あれ?と思った瞬間、
ダダダダダダダダダダダダダダダダダ
歩く音は走り回る音に変わりました。
パニックになっていると、足音は階段を下る音に変わりました。
これはまずい。
直観的にそう思った私は、咄嗟に出窓から庭に出ました。
それからは、リビングから感じる視線を気にしないようにすることに必死になり、ただうずくまっていました。
どのくらい時間が経ったのかは分かりませんが、帰ってきた母から声をかけられて顔を上げました。
裸足で庭にうずくまっていた私を見て、ただ事じゃないと思った母に今起きた出来事を話しました。
すると母曰く、それはよく起こっていた出来事だそうで、平日パートが休みの日に1人で家にいると、よく歩く音が聞こえていたようです。
「降りてきたことはないから、あんたが1人でいるのを面白がってからかったのかもね。」
そう言って笑っていましたが、目は全然笑っていませんでした。
それからは、幽霊を直接見ることはありませんでしたが、突然ドアが開いたり、金縛りにあったり小さな怖い出来事が続きました。
弟は、何故か夜すぐ目が覚めてしまうと、不眠症に悩まされていました。
そんなある日、母の友人が遊びに来ました。
友人が見たもの
友人は家に入るなり笑いながらこう言ったそうです。
「よくこんな家に住んでいられるね。夜眠れないでしょ?」
母はびっくりして、どうして分かるのか尋ねました。
すると、友人は霊感が強く、少しなら霊視もできると話してくれたそうです。
早速、母はこの家での出来事を話して、一通り家の中を見てもらいました。
そこで分かったことは、家から歩いて5分ほどの距離に墓地があるのですが、そこから家までが霊の通り道になっていて、
常に霊が家の中を通っているそうです。
そして、その通り道は2階の弟と私の部屋を通っており、寝ている頭を踏みつける形になるとのことです。
その話を聞いて、妙に納得しました。
私が聞いたあの音は、墓地に向かう霊の足音だったのだと。
その話を聞いてから、ベッドの位置を変えた弟は、不眠症が嘘のように治って夜ゆっくり眠れるようになりました。
そしてこれからも
今では、私は結婚し、新しい家族と新しい家で生活しています。
里帰りで実家に帰ったときは、母とよく家で起きた不思議な体験について話して、そんなこともあったねと笑っています。
母に聞くと、もうあんなあからさまなことは起きなくなったと言っていて私も安心しました。
しかし、最近実家に住むようになった祖母が、私にこっそり教えてくれたのです。
「この家には何か居るよ」っと。