30歳 外資系OL 女性 みどりこさん 東京都豊島区で本当にあった心霊の怖い話
これは私が30歳で、外資系OLをしていた時に体験した実話の怖い話です。
最近では「事故物件」が注目されていますが、まさか自分がその様な心霊などの恐怖体験をするとは思いませんでした。
外資系OL時代に、海外とのやり取りや電話会議などで、勤務時間が不規則になることもあり、埼玉の実家からの通勤が不便だと感じて、都心で一人暮らしをすることにしたのです。
不動産屋の女性スタッフがあまり良い顔をしなかったこと
私が見つけたのは、都心に近い東京都豊島区にある賃貸物件でした。
鉄筋でマンションタイプ、2LDKと、1人で住むには充分の広さで、家賃も8万円と格安でした。
しかし、その物件をみた不動産屋の女性スタッフが、「ここはあまり出ない物件ですね」と何となく煮え切らない表情をしたのです。
何のことだろうと思いましたが、間取りが魅力的だったので、とにかく中だけ見せて貰うことにしました。
向かいのホテルの窓と隣合わせで
その物件は、駅から徒歩10分程ですが、線路沿いでしかも坂道にあり、周囲の建物自体が曲がっている様に見えました。
案内された部屋は、3階の奥にありました。
廊下は狭くて薄暗く、足音がやけに響くのが気になりました。
その部屋のカギを開けて部屋に入った女性スタッフは、「あれえ・・」と言いながら、はいていたパンプスのかかとでブレーカーを押し上げて、電気を付けました。
すると、薄暗く奥の部屋が照らされた途端に、オレンジのカーテンがふぅっと浮いたのです。
そのカーテンは薄汚れていて、中央に黒い大きなカビで出来た様なシミがありました。
女性スタッフは、カーテンをめくると、さびだらけの窓があり、そこを無理矢理開けると、向かいには既に廃屋となったホテルがあり、周囲をしっくいで塗り固められた窓が隣り合わせになっていたのです。
女性スタッフが「ダメです!」と叫んで
その途端、女性スタッフが「ダメです、この部屋はすすめません!」と言ったのです。
そして、「もしもう少し見たいならばどうぞ、私はもう出ます、下で待っています」と早口で言って、すぐに出て行こうとしました。
私はあわてて後を付いていきました。
建物を出ると女性スタッフは険しい顔をしながら、「すみません、ちょっとあまりにも見えたもので」と言ったのです。
のぞきの霊?
その女性スタッフによると、カーテンの陰に誰か立っている様に見えた、とのことです。
そして、向かい合った廃屋ホテルの窓の奥にも人影があったと言うのです。
それは幽霊かどうかは分かりませんが、すぅっとこちらに近づいてきたそうで、怖くて逃げたとのことです。
後日、その女性スタッフから連絡があり、どうも事故物件らしい、こちらの部屋から向かいのホテルの窓をのぞこうとして、落ちて亡くなった人がいるらしい、といのことでした。
女性スタッフが見たのは、その亡くなった人の幽霊だったのではないか、ということです。
恐い話を聞いてしまい、当然ながら私はその物件はやめて、他の物件を探しました。
数年後にそこを訪れてみると、マンションも廃屋もなくなっていました。
ネット上によく事故物件の怖い話が載っていますが、自分が体験してみて実話も数多くあることが分りました。